ジープ新型グランドチェロキーL サミット・リザーブとリミテッド どんな違いがある?

公開 : 2022.03.30 19:20

室内の差異 最大の違いはADASにあり

室内を覗き込んですぐに気づく違いはシートのサイドサポート部にクロスステッチが入っている(サミット・リザーブのパレルモレザーシート)か否かという点だろう。

サミット・リザーブはパレルモレザーを採用。レザーの色はテュベロブラウン(写真)とブラックから選べる。前席のパワーシートはサミット・リザーブが12ウェイのマッサージ機能付き。また運転席/助手席のメモリー付き。
リミテッドのレザーシートはウィッカーベージュとブラックから選べる。リミテッドは8ウェイで運転席のみメモリー付きとなる。

2列目シートに目を移すと、独立したキャプテンシートにより2-2-2の6名乗車になっているサミット・リザーブに対し、リミテッドは2-3-2の7名乗車となっている点が違う。

サミット・リザーブの2列目シート。サミット・リザーブのキャプテンシートは中央にアームレストを兼ねたコンソールボックスが備わっている。このため3列目シートへのアクセスはシートをスライドさせて行うことになる。
リミテッドの2列目シート。独立2座と3人掛けで異なるサミット・リザーブとリミテッドの2列目シートはどちらもシートヒーターが付く。

運転席に座り、操作系をチェックすると、インフォテインメントはモニターのサイズこそ共通だが、スピーカーを含むサウンドシステムは異なっている。

スピーカーを含むサウンドシステムは、サミット・リザーブがマッキントッシュを標準装備。マッキントッシュは18基+10インチのサブウーハー1基による本格的なもの。
リミテッドはアルパイン(9基+サブウーハー1)。アルパインは9基のスピーカー+サブウーハー1基。

サミット・リザーブにはアメリカの老舗高級ブランドであるマッキントッシュのプレミアムサウンドシステムが標準で備わっているのである。

オーディオファンならこれが決定打になるかもしれない。

サミット・リザーブは、センターモニターにアンプ的な画面を表示させることもできる。
サミット・リザーブの1列目、2列目シートの上にはコマンドビュー®デュアルペインパノラミックサンルーフが備わっている。

一方、現代車の重要な評価ポイントであるADASにも違いが存在する。

最大の違いはアクティブドライビングアシスト(車線維持支援機能)の有無で、リミテッドはACC(アダプティブクルーズコントロール)のみ、サミット・リザーブはレーンキープを含んだシステムとなる。

ACCで感心したのは、再加速の滑らかさ。これは自然吸気エンジンならではのメリットであり、ジープのフラッグシップらしいジェントルな走行マナーだと感じた。

見た目以上に装備やドライブフィールに違いがあり、はっきりと作り分けられている新型グランドチェロキーLの2台。

あなたならどちらを選ぶだろうか?

ジープ新型グランドチェロキーL 公式サイトでみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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