ジープ・コンパス、誰のためのクルマなのか? 藤島知子が2つのグレードを試乗

公開 : 2022.04.22 17:50

家族や女性にもオススメ

本格オフローダーを所有した場合、日常の足として乗りこなすことを考えると、少し身構えてしまうドライバーがいるかも知れない。

その点、コンパスは不安を払拭してくれる絶妙な立ち位置のモデルであることに気づかされる。

手ごろなボディサイズは前席主体で選ぶパーソナルカーとしてはもちろん、後席には大人がくつろげるスペースも備わっているので、家族の1台としても活躍してくれそうだ。

平日に買い物に出掛けるシーンでは車幅感覚を捉えやすく、街で気負わずに走り出せる身軽さが魅力的に映る。

そもそもアメ車というと、小柄な日本人の体格にどれだけフィットしてくれるのか気になるところだが、ドライバーズシートはステアリングの調整幅が広く、身長162cmのわたしが座ってもシートのスライド量は十分で、自然な感覚でペダルを操作しやすい。

また、何かとプレッシャーを感じやすい車庫入れのシーンではバックカメラが重宝する。上位グレードの「リミテッド」になると、自車の周囲360°の状況を把握できるサラウンドビューカメラを標準装備。クルマを頭上から見下ろすような映像で、傾き具合をさり気なく確認しやすい。

さらに、運転支援機能もアップデートされている。前走車両/歩行者/サイクリストに対応する衝突被害軽減ブレーキ、隣の車線の併走車との衝突回避を支援するステアリングアシストなどを全車に標準装備。

「ロンジチュード」と「リミテッド」には前走車との車間を維持して追従走行し、渋滞に対応するアダプティブクルーズコントロールも標準装備されている。

ドライブのストレスを減らし、衝突リスクを低減する機能の数々は、安心感を高めてくれそうだ。

ジープ・コンパス 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    藤島知子

    Tomoko Fujishima

    クルマ関連情報を走り好き目線と女性視点を交えながら紹介。テレビ神奈川の新車情報番組「クルマでいこう!」ではお茶の間の幅広い世代に向けて魅力を発信中。2002年よりモータースポーツに参戦、2021年はKYOJO-CUPやスーパー耐久でドライバーとして奮闘。日本自動車ジャーナリスト協会会員。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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