FIAT 500e × 藤島知子 大きく進化もタイムレス! 元オーナーが語る魅力

公開 : 2022.05.24 11:50

藤島知子、FIAT 500eに試乗

パワートレインは全グレード共通。最高出力87kW(118ps)、最大トルク22.4kg-m(220Nm)の電気モーターを搭載。

FIAT 500eの運転席に座ってまず驚かされるのは、かつてわたしも所有していたエンジン車のFIAT 500と何ら変わらない安心感に近い感覚を与えてくれること。

モーターやバッテリーを積む電気自動車の場合、エンジン車とは異なる設計の筈だが、フロントウインドウの柱やダッシュボードの膨らみを目安に車両感覚を捉えやすいおかげで、エンジン車のFIAT 500と同じ感覚で向き合える。

嬉しい進化は右ハンドル仕様のステアリングホイールがドライバーの身体の中心に配置されていたこと。

ハンドルは高さに加えて前後調節も可能なので各自の体格にフィットしやすい。

藤島知子(ふじしまともこ):幼いころからのクルマ好きが高じて、2002年からみずからがステアリングを握り、量産車のワンメイクレースやミドルフォーミュラのレースに参戦。その傍らで国内外の自動車にまつわるインプレッションをレースで得た経験と女性視点を交えながら、自動車専門誌、ウェブメディア、女性ファッション誌などに寄稿し、動画出演も。2台のFIAT 500を乗り継いだ。

そして、注目の走りはエンジン車と全くの別モノ。FIATの担当者は「EVならではのスムーズさと静けさ。0%ストレス、100%ファン」と語る。

モーターのみでシームレスに走り出したかと思うと、振動を感じさせず豊かなトルクで滑らかに走る。遮音性も高いので走行時のロードノイズも気になりにくい。

42kWhのリチウムイオン・バッテリーパックを床下に配置。

なかでも、FIAT 500eオープンは一般道を走っているときにモーター走行の静けさとオープントップがあいまって、鳥の鳴き声が聞こえてきたりする。

クチナシが咲き乱れる場所では初夏の匂いを堪能したりと何やら穏やかな気持ちにさせてくれる。

さらに、電気自動車は街乗り主体の移動手段かと思いきや、高速域は余裕の動力性能と安定性を披露してくれる。

最大335kmの航続可能距離(WLTC)を達成している。

バッテリーを床下に敷き詰めた低重心レイアウトと素直なハンドリングでひとクラス上のクルマを走らせているような上質な乗り味をもたらしてくれた。

ここで気になったのはFIAT 500の「生い立ち」だ。とある方を訪ねた。

FIAT 500e 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    藤島知子

    Tomoko Fujishima

    クルマ関連情報を走り好き目線と女性視点を交えながら紹介。テレビ神奈川の新車情報番組「クルマでいこう!」ではお茶の間の幅広い世代に向けて魅力を発信中。2002年よりモータースポーツに参戦、2021年はKYOJO-CUPやスーパー耐久でドライバーとして奮闘。日本自動車ジャーナリスト協会会員。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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