そもそもスポーツカーとは? ポルシェ カイエンで検証 なぜカイエン? それは……

公開 : 2022.07.01 11:40

自信を抱いてコーナーに進入する

カイエンの動力性能とシャシー性能はスポーツカーに求められる基準に達しているのだろうか?

この日、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京を目指していた理由は、まさにこの点にあった。

スポーツドライビングの醍醐味とポルシェというブランドを体験する場として、昨年10月にオープンしたこの施設は、東京ドーム約9個分という広大な敷地に2.1 kmのハンドリングトラック、ローフリクションサークル、ローフリクションハンドリングトラック、ダイナミックエリア、そしてキックプレートなどを備えており、ポルシェの優れた動力性能やシャシー性能を確認するのにうってつけの場所。

カイエン E-ハイブリッド クーペのステアリングを握りながら、私がいかに心躍るような気分を味わっていたか、ポルシェ好きの皆さんであればきっとご理解いただけることだろう。

目的地に到着した私は、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京が所有するカイエン GTSに乗り換えると、まずはハンドリングトラックを走り始めた。

ステアリングから伝わるインフォメーションの豊富さはカイエン E-ハイブリッド クーペと基本的に同じだが、微妙なニュアンスまで伝えるという意味では、GTSのほうが一枚上手かもしれない。

おかげで、ニュルブルクリンクのカルーセル・ヘアピンやラグナセカのコークスクリューなどを模したチャレンジングなコースレイアウトにも関わらず、私は1周目から明確な自信を抱いてコーナーに進入することができたのである。

しかし、私が本当の意味でカイエン GTSの実力に打ちのめされたのは、ローフリクションハンドリングトラックに足を踏み入れてからのことだった。

ポルシェ・カイエン全モデル 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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