なぜこんなに気持ちよいのか? ルノー・アルカナ 一般道と高速道路 試乗で検証
公開 : 2022.07.25 11:40
走りの気持ちよさには明確な理由が
冒頭にも書いたがアルカナを運転していると、元気な気持ちがわき上がってくる。ここ、とっても大事なポイントである。
街中ではタウンスピードだと、エンジンは掛からず静かだ。そして、40km/hを超えた当たりからはエンジンが「ブーン」と始動する。
しかし、この「ブーン」がなぜか悪くない。1.6直列4気筒エンジンの出来映えが良いのだろう。音こそすれ、振動はきちんと抑えられている。
日本人はこうしたノイズやバイブレーションを、とにかく抑え込もうと考えるが、アルカナには聞こえるものは聞こえるものとして、それを快適にしようという、良い意味での割り切りを感じた。そこがまた、欧州らしくて好きだ。
エンジン音を肯定的に受け入れられたのには、走りそのものが良いという理由も大きい。SUVとしての高い重心を支える足周りはやや固めだが、これがハイブリッドシステムの重みを受け止めると、しなやかで剛性感のある、素晴らしいバランスを得る。
なるほど筆者は最近のルノーのガソリン車がもたらす往年の「コシ」の無さを感じ不思議に思っていたのだが、全てはここにキャリブレーションしていたのか! と膝を打った。