大胆な閃き ルノー・キャプチャーEテック 最優先に走りの質感 付随する低燃費
公開 : 2022.09.27 18:30
ドッグクラッチを活かすひらめき
現代のF1を勝つにはパワーに勝るというだけに留まらない、様々な技術的要因が複雑に絡んでいるのは周知の事実だ。
その中で培われたモーターのギア位置を随時センシングしながらドッグクラッチを介してピンポイントで噛み合わせることにより、シンプルかつ軽量でロスのないギアボックスを作ることがきた。
2つの変速ギアを期待する走りに合わせて制御する、そのパラメーターはそれでも多くの知見や走り込みによる醸成が必要だったことは想像に難くない。
Eテックハイブリッドはレーステックで快適方面の能力には疑問符のあったドッグクラッチを市販車に活かすという大胆なひらめきの一方で、相当泥臭い作業の積み重ねで世に出ることが叶ったメカニズムといえるだろう。
これを称して「電子制御ドッグクラッチマルチモードAT」を採用した最大の狙いは、パワートレインのアウトプットに即応するダイレクトな駆動感を実現するためだ。
言い換えれば走りのスポーティネスこそ、他のハイブリッドとは異なる自らの最大の美点とルノーは考えている。
果たして、キャプチャーのEテックハイブリッドはそういうものに仕上がっているのだろうか。