なぜ、FIAT 500に今も夢中になるのか? ボンネットの下に潜む、エンジニアリングの魅力とは
公開 : 2022.11.16 10:25
もくじ
ー FIAT 500の個性 見えないところにも?
ー 知っておきたい、TWINAIRだけの技術
ー エンジンそのものが楽しめる2台!
FIAT 500の個性 見えないところにも?
FIAT 500というクルマは驚きに満ちている。
なぜなら、コンパクトなサイズをクルマの弱点ではなく、楽しさを引き出す原動力に置き換えているからだ。
たとえば、全長3.5mのボディは、オトナふたりに十分なスペースを与えるだけでなく、いざとなれば合計4人の乗車も可能。もちろん、後席は荷物を積むスペースとしても役立つ。
でも、FIAT 500には「このサイズでなければならない」確かな理由がある。
大きなクルマには出せない「メッセージ」
ボディが小さければ街中での取り回しが楽で、走りも必然的に軽快になる。
小型軽量なクルマは作るにも走らせるにも一般的にCO2の排出量が少ないから、FIAT 500は環境に優しいといっても過言ではない。もちろん、価格だって相対的には安くなるので、おサイフに優しいともいえるだろう。
もうひとつ、これは私が個人的に思っていることだけれど、優れたコンパクトカーにはポジティブなメッセージを発する明確なチカラが備わっているような気がする。
大きなクルマは、なんとなく偉そうだ。
でも、小さなクルマはどこか謙虚で、「みんなで仲良くやっていこう」という姿勢が感じられる。無駄を廃するという意味では、知的で賢い消費者というイメージにつながるかもしれない。
FIAT 500が選ばれるワケ エンジンルームの中にも
ただし、小さいクルマであれば何でもいいかといえば、そうとも言い切れない。なぜなら、オーナーが我慢や消去法ではなく、自ら進んで選んだことが周囲に伝わるようなクルマでなければいけないからだ。
そのために必要なのは、優れたエンジニアリングであり、アイコニックで魅力的なデザインであり、長く人々から愛されてきた伝統だろう。
そして注目すべきことに、FIAT 500はこれらすべてを兼ね備えているのである。