ルノー アルカナ マイルドハイブリッド 「ルノーらしさ溢れる」もう1つの選択肢

公開 : 2022.12.28 06:05

スペック拮抗、作り分けの上手さ光る

キャラクターの違いだけでなく、価格的な部分でも2台のアルカナは悩ましい関係にある。Eテックハイブリッドが429万円に対し、マイルドハイブリッドは399万円に設定されているのだ。

CセグのスタイリッシュなクーペSUVとしては非常に魅力的な価格設定であり、しかもその差は30万円と近い。

しかもEテックハイブリッドの22.8km/L(WLTCモード、ルノー測定値)に対し、マイルドハイブリッドの17.0km/L(WLTCモード)という燃費性能まで含めて考えると、その差はさらに詰まることになる。

2台のアルカナはタテではなくヨコの関係なのである。

結局のところアルカナ選択の決め手となるのは、普段どのように使うか、そしてどんなドライブフィールが好みかという点に集約されると思う。

毎日近くの駅まで家族を送るようなシチュエーション、そしてEV的な静粛性やプレミアムカー的な走りを望むのであればEテックハイブリッドがいいだろう。

一方マイルドハイブリッドはエンジンを積極的に操ってドライビングを楽しみたい人、そして週末に長距離をこなしたりするような使い方をする人にお薦めだ。

同じR.S.ラインのアルカナだが、実は使う人の好みや条件に合わせた上手い作り分けがされていたのである。

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記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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