ハンドリングはSUVのランエボ! 三菱エクリプス クロス 登場2年目の通信簿

公開 : 2022.12.30 06:05

操舵の感覚はSUVのランエボ

フットワークは補剛+構造用接着剤採用により体幹を鍛えたボディと専用のサスペンションセットに加えて、こちらもアウトランダーPHEV譲りの「ツインモーターAWD×S-AWC」を搭載。

おさらいとなるが、S-AWCはクルマの走行状況、路面μの変化に対し瞬時に前後のトルク配分のみならず、左右の駆動力配分もコントロールする三菱独自の技術だ。

その走りは1920kgの車両重量を忘れてしまうほどの軽快な動きとアンダーステア知らずのハンドリングは、今でもコンパクトクロスオーバートップレベルの実力だ。

特にドライブモード「ターマック」ではSUVを忘れるくらいの旋回性の高さと一体感に驚く。

ちなみにドライブモードはターマック以外にノーマル/スノー/グラベルが用意されるが、オールラウンダーな「ノーマル」、安定性重視の「グラベル」、トラクション重視の「スノー」とどのモードもキャラが明確だ。

この辺りは電動化を用いた事によるS-AWCの緻密な制御とより走りに振った味付けに加えて、コンパクトサイズで慣性諸元に優れたパッケージが効いている。

タイヤは電費/燃費を重視したタイヤ銘柄を履くが、S-AWCによりタイヤの摩擦円を効果的に使う事ができるため日常域ではそれをほぼ感じさせないグリップと安心感を持つ。

筆者は2年前に試乗した時「ハンドリングに関してはSUVのランエボ」と記したが、その印象は今でも変わらない。

三菱エクリプス クロスPHEV 公式サイトをみる

記事に関わった人々

  • 執筆

    山本シンヤ

    Shinya Yamamoto

    自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを「わかりやすく上手に」伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をおこなう。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールドカーアワード選考委員。
  • 撮影

    小塚大樹

    Hiroki Kozuka

    1995年、京都のお寺に生まれた。高校生の頃、ファイアーパフォーマンスを始めた。炎を振りまわしたり、口から吹いたりした。その炎を撮る難しさに惹かれた。幼少期からクルマ好きであった。せっかくならとクルマも撮り始めた。いつのまにかフリーのフォトグラファーになった。クルマばっかり撮っている。クルマ好きの父の影響もありマイカーは94年のローバー・ミニ。

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