ルーテシアは、なぜ支持されるの? 滑らかだけどパンチがある いいクルマの本質「全部盛り」の1台
公開 : 2023.03.08 18:25
いいクルマに出会ったときの感動が、「ルノー・ルーテシア」にはあります。競合の多いクラスで輝き続けるワケを探りましょう。
もくじ
ー 絵になるクルマ 街のアクセサリー
ー 解説 シートの出来と使える荷室
ー 分析 「走りの質」が高いワケ
ー しみじみ感じる 作り込んできたな!
絵になるクルマ 街のアクセサリー
今の日本でルノーの旬な話題と言えば、発売したての新型カングーになるかもしれない。でも“ルノーを代表する車種は何か?”と聞かれたら、ルーテシアを挙げる人も多いはずだ。
今のルノーのラインナップの中でルーテシアは1990年デビューと、もっとも長い歴史を持つうえに、ヨーロッパのベストセラーに何度も君臨してきたのだから、当然だろう。
たしかにヨーロッパに行くと、ルーテシア(現地名クリオ)はひんぱんに見かける。このクルマにとっての本拠地と言えるパリでは、あまりに当たり前に目にするので、風景の一部になっているほどだ。
でもそれは、目立たないということではない。
落ち着いた街並みの中で、個々のお店がセンスよく主張しているように、そこにルーテシアがいることはすぐにわかる。日本車が幅を効かせる東京では、存在感がさらに際立つ。
見るからにダイナミックでスポーティなのに、シンプルでスマートに仕立てている。いろいろなクルマを見てきた人ほど、高度なカーデザインだと感じるはず。しかも派手ではないのにしっかり自己主張していて、パリジェンヌやパリジャンを思わせる。
そしてインテリアは、通算5代目となる現行型で質感が大幅に上がった。