ルーテシアは、なぜ支持されるの? 滑らかだけどパンチがある いいクルマの本質「全部盛り」の1台

公開 : 2023.03.08 18:25

解説 シートの出来と使える荷室

試乗したのがレザーシートや前席シートヒーターを追加した特別仕様車インテンス・プラスだったこともあって、Bセグメントのハッチバックとは思えない仕立てだ。

レザーシートは「さすがルノー」と言いたくなる出来で、腰や背中を優しく受け止めつつ、体幹をしっかり支えてくれることが、座った瞬間にわかる。

コンパクトなサイズでありながら、後席に身長170cmの自分が楽に座れることも特筆できる。このクラスでは300Lあれば広いほうになる荷室は391Lもある。スタイリッシュでありながらパッケージングも優秀だ。

現行ルーテシアは、当初は1.3L直列4気筒ターボのガソリンエンジンのみだったが、2022年に輸入車No.1の燃費25.2km/Lを誇るE-TECHハイブリットも追加された。今回乗ったインテンス・プラスはガソリン車だ。

「小さい」という品質

東京都内の道を走り始めて最初に感じたのは、ボディサイズが手頃なこと。

全長4075mm、全幅1725mm、全高1470mmという数字は、先代より短く狭くなった一方で、背は少し高くなっている。おかげで車端の見切りがしやすい。小柄な女性でも自信を持って狭い路地に入っていけるだろう。

続いて感じたのは力の余裕だ。

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記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。

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