ルーテシアは、なぜ支持されるの? 滑らかだけどパンチがある いいクルマの本質「全部盛り」の1台

公開 : 2023.03.08 18:25

分析 「走りの質」が高いワケ

ルノー日産三菱アライアンスが開発した1.3Lターボエンジンは最高出力131ps、最大トルク24.5kgmと、自然吸気で言えば2.5Lに匹敵するトルクを発生するうえに、やはりアライアンスで開発した新世代プラットフォームCMF-Bを採用したボディが、先代より軽い1200kgに収まっていることが大きい。

現行型は、1600rpmから24.5kgm(240Nm)ものトルクを発揮する。

アクセルペダルを踏み込めば、パンチのあるダッシュを届けてくれる。

それでいてターボが穏やかに効いてくれるので扱いやすい。F1で世界初のターボエンジンを投入するなど、豊富な経験が生きているのかもしれない。しかも多くのライバルが3気筒なのに対し、4気筒なので滑らかなサウンドが心地よい。

7速デュアルクラッチ・トランスミッションは、日本車が多く用いるCVTはもちろん、トルコンATと比べてもレスポンスが良く、スポーティな走りが楽しめる一方、デュアルクラッチタイプとしては変速が滑らかで、微妙な速度調節がしやすい。

パリや東京の街中を駆け抜けるのにちょうどいい反応だ。

ガソリン仕様ならパドルシフトでMT感覚の走りを楽しめる。

E-TECHハイブリッドとの比較では、パドルを使って加減速をコントロールできることが、独自の魅力になる。積極的に走ろうという気持ちに応えてくれるのだ。

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記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。

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