こだわりの色遣い ルノー・アルカナ「E-TECHエンジニアード」は、発見の連続 5月11日発売

公開 : 2023.04.21 11:45

心地よく力強いフルハイブリッド「E-TECH」

パワーユニットはR.S.ラインにも積まれるE-TECHハイブリッドで、1.6リッター直列4気筒自然吸気エンジンに駆動用メインモーターとHSG(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)の2つのモーターを組み合わせ、ドッグクラッチを用いた電子制御トランスミッションを介して前輪を駆動する。

しかしながらドライブした印象は、上陸直後にR.S.ラインに乗ったときとは少し違っていた。ギアチェンジのタイミングが的確になり、スムーズさに磨きがかかって、静粛性も高まったように思えた。

とりわけ有料道路への合流や山道の上りでの加速は、はっきり洗練されていて、数字に表れない改良が施されていると感じた。

モダンな息吹 癖になってしまいそう

一方で燃費の良さはいままでどおりで、メーターの燃費計は常時20km/リッター以上と、輸入車SUVナンバーワンのカタログ燃費22.4km/リッターに近い数字を表示し続けた。

もう少し積極的にドライビングを楽しみたいと思っている人には、マイルドハイブリッドもいいだろう。1.3リッター直列4気筒ターボエンジンはターボらしいパンチを感じるし、7速デュアルクラッチトランスミッションはパドルを使ってマニュアルシフトできるからだ。

アルカナE-TECHエンジニアード(469万円/グリ メタルM)

でもきれいなルーフラインを描くクーペSUVのボディと独創的なE-TECHハイブリッドの組み合わせには、並み居る輸入車の中でもひときわ個性的なものであり、そのキャラクターにエンジニアードのun souffle de modernitéな仕立てがふさわしいと感じたのも事実である。

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記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。

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