アルピナの「味」を言語化 SUVにも？ XD3で感じた「新しい古典」
公開 : 2023.10.27 15:40
「いつかはアルピナ」ではなく今こそ
現行のアルピナには、ちょっとした革命が起きている。BMW M用をベースとしたガソリン・エンジンが搭載されたモデルが少なくないのである。
より活発な方向に昇華したガソリン・モデルに対し、リニアリティが高まったディーゼル・モデルが、往年のアルピナの味を伝える存在となっている感もあるのだ。
SUVスタイルのボディとMHEVのストレート6ディーゼルが融合したXD３にもその考えが当てはまる。
XD3はロングドライブを驚くほどストレスなく完遂できるツアラーだが、同時にアルピナのラインナップ中では最も「平日のチョイ乗り」のような普段使いにも向くカバレッジの広いモデルでもある。
つまり初めてのアルピナにも最後の1台にもなりうるオールラウンダーなのである。
1つ気を付けなければならないのは「アルピナには期限がある」ということかもしれない。昨年春に発表されたBMWによるアルピナの商標の取得はご存じの通り。
アルピナ車の販売はまだ続いているが、しかしモデルごとの生産枠は確定しつつあるし、自分の好みの仕様をオーダーする場合の期限は確実に迫ってきているのである。
もし公式の「最終」アナウンスがあれば、枠はすぐに埋まってしまうだろう。以前は設定がなかったアルピナブルー/アルピナグリーンが選択できるようになっているのもポイントだ。
「いつかはアルピナ！」などと悠長に構えていることは、もうできないのである。
