なぜ、楽ナビは累計出荷台数650万台を突破できたのか 25年目の集大成、最新モデルで探る
公開 : 2023.11.30 07:25
使いやすさのDNA 「Doメニュー」に進化
楽ナビのいちばんの特徴は? といえば「使いやすさ」だ。これは初代モデルのAVIC-500から25年間ずっと変わらず、そのときどきの最新の技術やニーズを取り込んで進化してきた。
画面の下端にはイルミ付きのタッチキーが並び、それぞれのアイコンの脇には凸加工が施されている。
これは手元をしっかり見なくても正確に希望のキーをタッチするための目印で、操作性を高める楽ナビ独特のアイデアだ。
そして、その中央のアイコンにタッチすると画面に表示されるのが、新開発の「Doメニュー」。
一般的なカーナビのメニューとは異なる“独自のスタイル”が新鮮で、その使い心地は抜群だ。
画面の中央に配置されているのは、ドライブ中の使用頻度が高い施設を「ダイレクト周辺検索」するアイコン3つ(駐車場・ガソリンスタンド・コンビニエンスストア)。
その上には「お出かけ検索」の入力ウインドウ、左側は再生中のAVソース情報、下に並ぶのは自分で設定できる4つのショートカットアイコンだ。画面の右端はナビメニューへの入口、左端はAVメニューへの入口となる。
少ない操作で使いたい機能にアクセスできるとてもよく考えられたものだ。
上の写真は楽ナビ黎明期である2001年の大ヒットモデル、「AVIC-DR2000」だが、一般的なリモコンと異なるユニークなデザインとなっている。
これは扱いやすさに徹底してこだわった「Doリモコン」で、クルマの形をしたお出かけボタンを押せば目的地検索メニューが画面に表示され、顔が描かれた発話ボタンを押せば「どちらまで行きますか?」とナビが話しかけてきて音声操作ができる。
最新の楽ナビが搭載する「Doメニュー」は、このDoリモコンの「よく使う機能はワンタッチで」という思想をオマージュしつつ現在のユーザーに合わせて新開発したものなのだ。
検索のしやすさ オンライン化でどう変わる?
Doメニューでとくに優れているのは「お出かけ検索」。
今までのカーナビでは最初に「名称」「電話番号」「住所」など自分が何を手掛かりに検索をするのか項目を選んでから操作をする必要があったが、楽ナビではスマホやパソコンでのウェブサイト検索と同様に“思いついた言葉”を入力すればいい。施設名の一部でも、住所でも、電話番号でも、郵便番号でもなんでもOKだ。
そのうえ「お台場 カフェ」「大阪府 遊園地」といった複数ワードにも対応している。
ウインドウの右側の「青い地球儀」のようなアイコンにタッチすれば通信を使ってサーバーから情報を取得し、オンラインで検索を行う。緑色の「検索」というアイコンにタッチすれば内蔵データを使って探す。どちらも手早く自分の行きたい場所を探せるだろう。
そして「ダイレクト周辺検索」では自車位置周辺の「駐車場」「ガソリンスタンド」「コンビニエンスストア」をワンタッチで探せる。しかも、ガソリンスタンドは最新のガソリン価格をチェックでき、コンビニは駐車場の有無や24時間営業かなど詳細な情報も掲載する。
駐車場の検索に関しては「タイムズ」「三井のリパーク」「名鉄協商パーキング」について約5分ごとに更新されている混雑状況の確認が可能。車両情報に合わせた駐車可否もわかる(満空情報は通常の施設検索で対応)。
オンライン化によって必要な最新情報を“手軽に取得できる”のは嬉しい限り。スマホで検索して、その情報をカーナビに入力する……なんていう手間はもう楽ナビに必要ない。
使いやすく、オンラインで最新の情報を取得できるDoメニュー。まさに楽ナビの真骨頂と呼べる機能だ。それでは実際に走り出すと、どんなことに気づくだろう?