歩みはじめたアルファ ロメオ電動化 トナーレ プラグインハイブリッドQ4 飯田裕子/井出有治が試乗
公開 : 2023.11.29 11:30
マイルドとフル、選べるハイブリッド
アルファ ロメオ電動化の旗手であるクロスオーバーSUVモデル、トナーレ。そのラインナップは今回紹介したトナーレ プラグインハイブリッドQ4と、48Vのマイルドハイブリッド・システムを搭載したトナーレ ハイブリッドの2モデルが用意されている。
またそれぞれにベーシックなTiとプレミアムなヴェローチェというグレードがある。
両車は見た目の部分では違いを発見しにくいが、中身はパワートレインをはじめとして、入念に作り分けられている。
トナーレ プラグインハイブリッドQ4は前後2モーターによる特徴的なAWDシステムと1.3Lターボ・エンジン、そして6速トルコンATという組み合わせになっている。
対するトナーレ ハイブリッドは1.5Lターボ・エンジンとモーターを置くFF(前輪駆動)モデルで、トランスミッションは7速DCTとなっている。
キャラクター的には、今年8月に日本デビューを果たしたプラグインハイブリッドの方がパワフルだが、同時にトルコンATの滑らかな変速や前後モーターの強力なトルクのおかげでスポーティなだけでなくラグジュアリーな性格も併せ持ったモデルとなっている。
トナーレ ハイブリッドは最大出力20psのモーターが発進を力強くしているが、なにより重要なのはQ4より車重が250kgほども軽い点だろう。
まるで147やミトといったコンパクト・アルファを彷彿とさせる軽快なハンドリング特性の持ち主なのである。
ともに「ハイブリッド」の文字を車名に含むトナーレだが、2台のキャラクターがしっかりと作り分けられており、より多くのアルファ ロメオ・ファンの心と鷲づかみにするラインナップになっているのである。