実用的でワクワクできる 新型でも「カングー」らしいキャラクターは健在
公開 : 2023.12.15 18:25
骨太なシャシーとしなやかな乗り心地の妙
走り出して最初に感じたのは「骨太!」と言いたくなる車体の硬さだった。
先代カングーは硬いフロアとフワッと軽い上屋の組み合わせが印象的だったが、新型はボディ全体がカッチリとしている印象。
柔らかめのサスペンションと抵抗感が希薄でスーッと転がる205/60R16サイズのタイヤの相性も抜群で、いかにもフランス車らしいしなやかなドライブフィールを味わうことができた。
一方トルクバンドが広い1.3Lのガソリン・ターボ・エンジンと素早く滑らかにシフトを完遂する7速EDCの相性も上々。2000回転も回していれば1.56tのボディをぐいぐいと引っ張ることができ、高速道路でハイペースを維持するのも容易だった。
荷物がたくさん積める実用的なクルマは珍しくないし、ストレスなくドライブを楽しめるクルマももちろんある。けれどそのふたつの要素が1台にギュッと詰まったカングーのような存在は珍しいのではないだろうか。それこそ歴代のカングーに共通する走りの特徴だということを再確認できたのだった。
また新型カングーはADAS(ハイウェイ&トラフィックジャムアシスト)を標準装備しているという点でも現代的な実用性を担保している。ステアリング上のスイッチで直感的に操れるこのシステムの仕上がりはどうか?