■どんなクルマ?

言わずと知れたプレミアムDセグメント・セダンの代表的モデルのひとつ、BMW3シリーズ。今やそのバリエーションは膨大で、試しに最新の自動車専門誌の価格表を数えてみたら、ツーリングやグランツーリスモといった変形ボディまで含めると、日本で発売されているモデルだけで、驚いたことに49車種もあった！

その49車種のなかに最近加わったのが、プラグイン・ハイブリッドの330eである。それは、2ℓ直4ターボ・エンジンと8段AT内に組み込んだ電気モーターを組み合わせたもので、そのパワーはエンジン単体で184ps/5000rpm、トルクは290Nm/1350-4250rpm、モーターは88ps/2500rpm のパワーと250Nmのトルクを生み出す。

バッテリーは7.7kWhの高電圧リチウム・イオンで、ラゲッジルーム床下に搭載している。結果として、トランク・ルーム容量は370ℓが確保され、40:20:40の分割可倒式バックレストもガソリン車同様に採用されて、実用性と使い勝手のよさを維持している。

ガソリン・エンジンと電気モーターの組み合わせによるドライブ・モードは、eDriveボタンで切り替え可能だ。いわゆるEVモードに相当するMAX eDriveモードでは、120km/hまでのゼロ・エミッション走行が可能とされ、その航続距離は最大36.8kmだという。

330eの車重は1770kgで、同じ2ℓ直4ターボを積む320iの1580kgと比べると190kg重くなっている。にもかかわらず動力性能は歴然と向上し、ヨーロッパ仕様の数値で0-100km/h加速を6.1秒でこなす。また、およそ50：50という前後重量配分は、330eでもキープされているという。