ボルボS90 R-デザインは、確かにおすすめできるクルマだが、洗練されたライバル勢とは、趣を異にするダイナミクスの持ち主である。

■どんなクルマ?

ドイツ勢が圧倒的な強さを見せる高級サルーン市場において、北欧から送り込まれた新鮮味のある対抗馬が、この新型ボルボS90だ。なかでもR-デザインは、今のところもっともスポーティな仕様である。

2.0ℓディーゼルを積むD4およびD5グレードに設定され、追ってハイブリッドのT8でも選択できる予定のR-デザイン。ブラック塗装のグリルや18インチのアルミ・ホイール、左右出しエグゾーストとスポーツ・サスペンション、スポーツ・シートを据え付け、レザーとヌバックを奢ったインテリアなどが専用スペックとなる。

今回の試乗車は、ディーゼルの最強仕様であるD5のR-デザイン仕様で、2.0ℓツイン・ターボ・ディーゼルは235psと48.9k-mを発生。8速ATを介して四輪を駆動する。この個体には未装着だが、さらにパフォーマンスを向上させたいなら、ポールスター・オプティミゼーション・パックを追加するという選択肢も用意されている。

英国では、エントリー・グレードのモメンタムと並んで売れ筋になると予想されるR-デザインは、目を引くエクステリアと豪華なインテリア、そしてスポーティな走りが魅力だ。

果たして、4WDもラインナップするようになったBMWのMスポーツやメルセデス・ベンツのAMGラインの牙城に、どこまで攻め込むことができるのだろうか。