「軽」のマイナスイメージを払拭 新型ワゴンR、クラス超えの出来
公開 : 2017.02.22 05:55 更新 : 2017.05.29 18:41
レストア企画でお馴染みのエビス記者がワゴンRに感じたのは、欧州車並みの重厚感とスズキの “本気” 。
■どんなクルマ?
1993年に登場した初代スズキ・ワゴンRによって “発明” された軽ワゴンというカテゴリー。商用車からの派生ではなく、初めから乗用車として企画されたワゴンRは、それまでの軽自動車にない快適な室内空間と使い勝手の良さを持ち、その個性的なトールスタイルも相まってファミリー層に広く受け入れられた。24年間の国内累計販売台数は実に440万台にも達するロングセラーモデルである。
そんな軽ワゴンのパイオニアが2017年2月に6代目にフル・モデルチェンジしたとなれば、乗ってみたくなるもの。詳細はAUTOCAR編集部による『徹底解説』の記事にネットリと書かれているのでそちらにオマカセするとして、ここでは概要をサラッと述べることとしよう。
新型は一目でワゴンRとわかるフォルムを保ちながら、機能性を斬新なデザインで磨き上げた質感の高いスタイリングに仕上がっている。また、近年の多様化した価値観に応えるように、エクステリアとトリムのデザインもテイストの異なる3タイプが用意されている。
「ハーテクト + マイルドハイブリッド」が新型のキモ
ボディ・シャシーの面も全面的に刷新された。先代の2倍もの超高張力鋼板を使用した軽量ボディに加え、新プラットフォーム『HEARTECT(ハーテクト)』を採用。強度面で有利になる滑らかでシンプルな骨格構造を持ち、サスペンションも骨格部材の一部として利用することにより、高剛性と軽量化を両立させている。
そして今どきのクルマとして期待される環境性能も大幅な進化を遂げた。モーター機能を持たせた発電機(ISG)によってエンジンをアシストする『S-エネチャージ』は、発電機・リチウムイオンバッテリーのアップグレードにより『マイルドハイブリッド』となった。ISGによるモータークリープ走行や100km/h・30秒までのモーターアシストにより33.4km/ℓという低燃費を実現している。そして先進的な安全技術も充実。単眼カメラと赤外線レーザーレーダーによるデュアルセンサーブレーキサポートや誤発進抑制機能、車線逸脱・ふらつき・先行車発進への警報機能、自動切り替えのハイビームとヘッドアップディスプレイからなる『セーフティパッケージ』も用意されている。