プジョー3008「GT Lineデビューエディション」試乗記 FFのSUVは成立するか
公開 : 2017.05.28 11:10 更新 : 2017.05.29 19:00
FWDのSUV。それだけで目を背けるのは、よろしくない。外も中も「SUV」という言葉でまとめるのはもったいないほどの個性派に乗ることができました。荒れた道だってグイグイ進むのです。
■どんなクルマ?
「SUV」という言葉で括るのはもったいない
プジョーの「3008」シリーズがフルモデルチェンジされ、セカンド・ジェネレーションへと進化した。
プジョーにとって、この3008のように4桁の数字からなるネーミングを掲げるモデルは、2004年に誕生した「1007」に始まるもの。過去には保守的とさえ評されることも多かった、プジョーのクルマ作りに対するイメージは、強い革新性を秘めた一連の4桁モデルによって一新されることになった。そして新型3008もまた、非常に斬新なSUVとしてデビューすることになった。
その象徴的な存在といえるのは、やはりエクステリアとインテリアのデザインだろう。
Aピラーからルーフ・ラインへと連続するクローム・ラインや、リア・ドアの途中から後方に向かって跳ね上がる躍動感のあるウエストラインの流れは、いかにもプジョーの最新作といった斬新さと美しさを感じさせるもの。ボトム・ラインをやはりクロームで演出したことで、SUVとしてのタフネスも巧みに演出されている。
全長×全幅×全高で、4450×1840×1630mmというボディ・サイズは、先代と比較して全長が85mm拡大されたのが大きな違いだ。
「EMP2」は効果てきめん
プジョーでは、すでに「308」から採用が始まっている、最新世代のモジュラー型プラットフォーム、「EMP2」が特長とするもののひとつには軽量設計があるが、この3008でもその効果は十分に表れている。
ボディまわりなどにアルミニウムやプラスティック素材を積極的に導入したことなどとの相乗効果によって、ボディ・サイズを拡大したにもかかわらず、新型3008では、先代モデル比で約100kgにも達する軽量化が果たされているのだ。
インテリアのデザインは、2012年にデビューした「208」から採用が始まった、小径ステアリング・ホイールとヘッドアップ・インストゥルメント・パネルで構成される、「i-Cockpit」のコンセプトを継承したものだ。
ヘッドアップ・インストゥルメント・パネルは12.3インチの高精細デジタル・スクリーン。さらにコックピット・センターには、大型のタッチスクリーンが備えられ、ここでは車両のセッティングなど、さまざまな操作が簡単に行える。