キア・スティンガーGTをニュルブルクリンクで試乗 ドイツ御三家と台頭できる?
公開 : 2017.06.22 20:30 更新 : 2021.03.05 21:36
キア・スティンガーGTの試乗記です。興味深いルックスではありますが、乗ったかんじはどうでしょう? 怖いもの見たさで、キア流のアプローチをどうぞ。
■どんなクルマ?
イチかバチか
まずそうな気がする。正気なのだろうか。
へたをすれば、このクルマは自意識過剰から生まれた単なる異端児だ。後世に語り継がれる悲惨な1台になる可能性だってある。
リオ、シード、スポルテージのようなクルマをリリースしてきたメーカーが、スタイリッシュな4ドアサルーンで、アウディ、BMW、ジャガー、メルセデス、アルファ・ロメオから顧客を奪おうという考えは明らかに無謀に感じる。
「われわれは、ニッチを埋める親会社傘下の2番手を演じるのに危惧を感じ、ワールドクラスの自動車メーカーとしてヨーロッパであらゆる手段を使っていきます」というのがキアのステートメントだけれど。
いっぽうで本気度は、起亜のこのクルマの説明からも読み取れる。
スティンガーは、4ドアのエグゼクティブ「グランツーリスモ」であり、主要ヨーロッパブランドが提供する同等のエレガンス、ダイナミズム、そして洗練度を有するという。
われわれは、過去にイギリスの公道でプロトタイプを短期テストする機会を得ている。2度目となる今回は、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェが舞台となる。
370psを発揮するV6ツインターボのガソリンエンジンを搭載し、後輪を駆動する。アダプティブダンパーを搭載し、ライバルと目されるアウディS4やBMW 440iなどの運動性能やハンドリング性能と比較されることになる。