ホットハッチ一本勝負 ルノー・クリオRS200カップ vs フォード・フィエスタST
公開 : 2017.09.03 16:10 更新 : 2021.03.05 21:35
ホットハッチは、クルマ好きにとって最高の存在です。毎日使える実用性を持っていながら、ワインディングでのドライブでは笑みがあふれます。とりわけ楽しい2台と峠越えをしましょう。
もくじ
ー スーパーカーを、おびやかす
ー クリオ200カップは戦いのクルマだ
ー フィエスタST ポルシェのような塊感
スーパーカーを、おびやかす
あれは2009年、秋の某日。ルノー・スポール・クリオ200カップはまだ新車だった。
アウディR8がわたしの運転するクリオの前を走っていた。ウェールズの広大な原野に広がる視界のよい舗装路で、R8は素早い動きで先行していった。
しかしわたしも負けていなかった。事実、そのルームミラーにはクリオが大きく写しだされていた。短い直線路でR8が少し引き離すが、コーナーに差し掛かると、クリオとの開きは一気になくなった。
スキルさえあれば、スーパーカーにプレッシャーを与えることだってできる。それを体感的に悟った瞬間であった。ちょっとの挑戦心も必要だけれど。
このような状況もあり、わたしのホットハッチへの評価はとても高い。さまざまな意味で、最高の車種だと実感する。エキサイティングなドライビングだけでなく、日常的に使用でき、価格も手頃。
とりわけクリオ・カップは、8年前と同様に今も十分弾けているはずだ。ターボエンジンとパドルシフト付きのATに置き換わったクルマよりは、恐らく。
しかし今乗ると、どうなのだろう。