お手頃ドライバーズカー選手権(2) VWゴルフR vs フォード・フォーカスRS
公開 : 2017.09.16 16:10
ホットハッチ総選挙となる対決の第2弾は、このカテゴリーではすっかりおなじみとなった実力派同士のマッチメイクです。パワーアップを繰り返してきた2台ですが、それぞれの個性は健在。最新版での一騎打ちは、どちらが勝ち抜くのでしょうか。
もくじ
ー 実力派ホットハッチ、直接対決
ー 公道でもサーキットでも。万能のゴルフR
ー 後輪駆動を思わせるワイルドなフォーカスRS
ー 重視するのはパフォーマンスか、それとも…
実力派ホットハッチ、直接対決
ここ数年、優等生のフォルクスワーゲン・ゴルフRとやんちゃなフォード・フォーカスRSは、このテストのファイナリスト候補にほぼ間違いなく名が挙げられるクルマとみなされてきた。たとえ相手がプレミアム・ブランドでも、1回戦の勝率は5割程度と、対等な戦いを見せている。
なぜか。それはどちらのクルマも、非常に高い名声を保ち続けるだけの素晴らしい仕事ぶりを見せるからだ。フォルクスワーゲンは軽い改良を加え、ついに最高出力が300psを超えた。一方、フォードは社外チューナーとコラボしたマウンチューンのノウハウを活かし、375psのFPM375仕様を設定した。
どちらも£35,000(528万円)以下の4WD車という同じカテゴリーで、この2年ほどの間、しばしば同じタイミングでバリエーションが投入されてきた。しかし、それを大きく変えられないというのが実際のところだが。大きく異なるのは、それぞれの血統だ。ゴルフRは遠慮なく豪華でソフトなタッチに仕上げられているが、そこには多用途性や洗練性を求めるゴルフらしさが根底にあるからだ。対するフォーカスRSは、後輪駆動車のようなドリフトを手軽に楽しめるが、フォードはブルーカラー向けメーカーの筆頭的存在で、愚かなまでにこれ見よがしのドライビングポジションと、ベースモデルのトリムや装備を変えようとしていない。