高級SUV対決 ヴェラールとドイツの強敵、Q7/カイエン 前編
公開 : 2017.09.23 17:10 更新 : 2021.04.13 18:04
ロードテストでは完成度の高さを示しながら、直4ディーゼルの非力さが残念な結果を呼んだヴェラール。今回は、その真価を発揮できるであろうV6ディーゼルを用意しました。ただし、同時に強力極まりない比較対象も用意しましたが…。
もくじ
ー エンジン音より聞こえてくるのは?
ー 6気筒で名誉挽回なるか
ー ヴェラールの値付けやいかに
ー 装備内容に見合った価格設定
ー 快適性にもサプライズ
ー 変わらぬ質感と変わる雰囲気
エンジン音より聞こえてくるのは
今年もっとも待望された高級車といってもいいレンジローバー・ヴェラール、それを定義づける音を発するのは、マルチシリンダーのディーゼルでなければ、出来のいいアクティブ・エキゾーストでも、17スピーカーのオーディオシステムでもない。
それは美しい仕上げの、ふかふかとしたシートからかすかに聞こえてくる。そのリズミカルな唸りを生むのは、内蔵されたマッサージ機構。慎重だがしっかりと、腰のあたりを揉みほぐしてくれる。
そんな小さな音が耳に届くのは、V6ユニットの発するエンジン音が小さいからだ。高速道路を流していると、周囲の音にまぎれてほとんど聞こえない。おまけに、その速度域でも風切り音はほんのかすかなものだ。
と、プロローグはここまで。早速テストを開始しよう。