アストン マーティンDBS vs フェラーリ599 価格は互角、走りは? 前編

公開 : 2018.01.27 10:10  更新 : 2018.01.27 11:34

業績好調のアストン マーティンが投入した当時の新旗艦、DBSは、ヴァンキッシュ後継車としては不満との声も聞かれました。 果たしてこのクルマは、本当に今ひとつの出来映えだったのか。英国編集部はその真相を確かめるべく、最強のライバルであるフェラーリ599との対決を実施しました。AUTOCAR JAPAN 2008年6月号よりの再録です。

AUTOCAR JAPAN誌 2008年6月 61号

もくじ

前編
アストン動乱期に登場したDBS
DBSへの評価は不当に低いのか?
DBSは高いか安いか
一枚上手の動力性能を誇る599
前哨戦は599の圧勝

後編
599のインテリアは文句なし
スムーズなDBSとナーバスな599
身軽で安定したDBSの走り
エンジンのパフォーマンスで決着
正統なるアストンの旗艦たる実力

アストン動乱期に登場したDBS

このDBSが発表された2007年秋までは、アストン マーティンはすべてがうまく運んでいるように見えていた。

ラインナップ全体で着実に販売は増していたし、ニューモデルは登場するたびに素晴らしい仕上がりで、ジャーナリストやエンスージァスト、そしてなにより顧客たちを唸らせてきた。アストン マーティンは完全に波に乗っていたといっても過言ではなかった。そう、このDBSを出すまでは……。

DBSはアストンがフォードからクウェートの投資会社に身売りされて以降、最初に発表したモデルであり、だから親会社のゴタゴタがDBSにまったく影響を与えなかったとはいえない。

けれど、DBSが今ひとつ冴えない責任を新しいオーナーに押しつけるのはフェアではない。DBSは彼らがかかわるようになるはるか以前に企画され、当時の経営陣がゴーサインが出したモデルだからだ。  

それにしても、そもそもDBSは本当に冴えないクルマなのだろうか? 実を言うとわれわれは、DB9をベースにしたことのみを理由にそう思われている気がしてならないのだ。そこでわれわれは、おそらく現在、世界最高のハイパフォーマンスクーペであろうフェラーリ599を、このDBSと対決させてみることにした。

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