新型フォード・マスタングGT 5.0試乗 希少な自然吸気V8 「前時代的」という魅力
公開 : 2018.04.02 10:10 更新 : 2018.04.02 11:33
6代目となったマスタングがマイナーチェンジ。引き締まった顔つきに見直されたサスペンション、向上した安全装備とよりパワフルなV8が自慢です。前回とても良い評価だったATに引き続いて、待望の6速MTモデルを、南フランスでテストしました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 容易に抜きん出て目立つクルマ
ー 直噴化で450psを発生するV8コヨーテユニット
どんな感じ?
ー 野性味溢れるエンジンをマニュアルで操る
ー 2.3ℓの4気筒エコブーストも悪くない
ー ハンドリングもインテリアも納得の仕上がり
「買い」か?
ー きっと期待を裏切らない
スペック
ー フォード・マスタングGT 5.0 V8のスペック
どんなクルマ?
容易に抜きん出て目立つクルマ
フォード・マスタングほど、抜きん出て目立つことが簡単なクルマも珍しい。大きなボディに威圧感のあるスタイリング。5ℓのV8コヨーテユニットがボンネットに納まり、正直言ってうるさい。そして、価格もパワーを考えればリーズナブル。
6代目になって初めて、右ハンドルを選択できるようになったマスタング。そして2018年モデルでは、フェイスリフトが施された。
ただ、今回の場合、内容を考えるとフェイスリフトという言葉が似つかわない気もする。
新しい顔つきになっただけでなく、デジタル式のスピードメーター、オプションとなるが10速ATも採用された。そしてもっとも重要なのが、改良が加えられたV8エンジンだろう。あわせて安全装備も充実しているのだが、ユーロNCAPのテストでは星ふたつと、残念な結果となっている。
直噴化で450psを発生するV8コヨーテユニット
新しく搭載されたコヨーテユニットは、高圧のデュアル・ダイレクトインジェクション・システムと、低圧のポートインジェクション・システムを採用することで、7000rpmで450psを発生させる。
なお、前期型の6代目マスタングは、5ℓのV8から415psを発生させていた。最大トルクに変更はなく、不足のない53.8kg-mを4600rpmで発生する。
フォードによれば、0-100km/h加速は4.3秒で、最高速度は249km/hになると言う。
加えてフォードの技術者は、マスタングのハンドリング特性にも磨きをかけた。ショックアブソーバーはコーナリングでのスタビリティを改善するためにチューニングし直され、リアサスペンションに取り付けられている新しいクロスアスクル・ジョイントが姿勢維持を補助する。さらに1600ポンド(24万円)を追加すれば、アダプティブ「マグネライド」ダンパーも選択が可能となった。
期待のマニュアル車の走りを見ていこう。