長期テスト スバルBRZ(2) 峠が好きにならずにいられない
公開 : 2018.04.28 00:10 更新 : 2018.05.03 10:48
スバルBRZの長期テストです。テスト開始から2カ月、低重心とほどほどのパワーをもつこのクルマは、アグレッシブにもスムースにも、どんな運転スタイルにも適応する懐の深さと、英国のB級路で輝きを放つ魅力によって、すっかりテスターを魅了してしまったようです。
もくじ
ー 積算4422km 高バランス 大きな満足
ー ESPは完全オフに 本物のモデル
ー テスト車について
ー テストの記録
積算4422km 高バランス 大きな満足
BRZでの長期テストが始まって2カ月、ふたつの非常に重要なことを学んだ。ひとつ、BRZは決してスーパーカー・キラーではない。そこまで強力なモデルではなく、ミシュラン・プライマシーのグリップもほどほどだ。そしてふたつ目、それでも構わない。相応しい道で、相応しいコンディションであれば、このクルマはとてつもなく素晴らしい。
なぜ断言できるのか? まず、このクルマの低重心は、2倍ほどの価格のクルマも羨むほどのバランスをもたらし、そのステアリングは、クルマと一体となったかのような感覚を伴い、すべての操作に対して素晴らしい手応えを返してくる。
最大トルクを発生させる6000rpm近くまでエンジンを回してコーナーからの脱出を試みれば、このクルマのリア外側は最大のトラクションを発揮しようと沈み込みながらも、フロント内側のグリップを失わせるほどではない。
こんな風にクルマをハードに走らせてみれば、非常に大きな満足感を感じることができる。わずか200psのリア駆動モデルにもかかわらず、トルセン式LSDがコーナー出口で絶妙なドリフトを披露するに十分なトラクションを確保している。