試乗 ジャガーXE SVプロジェクト8 300台限定、600psのサーキットスペシャル
公開 : 2018.06.20 10:10 更新 : 2018.06.20 10:32
これまでのジャガー製ロードカーの中で最もパワフルなクルマがXE SVプロジェクト8。300台限定のサーキットスペシャルですが、一般道での走行も許容範囲の足回りを得ています。オプションでリアシートレスにロールケージも選択できる本気仕様を、ポルトガルで試乗しました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 300台限定のサーキットスペシャル
どんな感じ?
ー BMW M5やAMG E63ですら柔らかく感じる
ー 一般道でも自信を持って攻め込める
ー 懐かしさを覚えるスーバーチャージャー
「買い」か?
ー 少数精鋭が打ち立てたランドマーク
スペック
ー ジャガーXE SVプロジェクト8のスペック
どんなクルマ?
300台限定のサーキットスペシャル
ジャガーがグッドウッド・フェスティバルでワイドフェンダーをまとった攻撃的なモデルを発表してから、間もなく1年が経とうとしている。その間、過酷なことで知られるドイツのニュルブルクリンクを、猛烈に走り込んでいるビデオを目にしたことも記憶に新しい。ジャガーによれば、サルーンでのラップレコードを記録したそうだ。
そんなクルマを、実際に運転する機会を得ることになった。
XE SVプロジェクト8はスーパーサルーンの限定モデルで、300台が生産される予定になっている。ジャガー・ランドローバー(JLR)のスペシャルビークル・オペレーションズ部門(SVO)が開発・製造を行う。この部門は、レンジローバーやFタイプのハイパフォーマンス仕様となるSVRブランド、2015年のFタイプ・プロジェクト7などの少量生産モデルを受け持っている。
ホワイトボディは通常のXEと共通しているが、基本的にすべてに手が加えられていると考えて良い。フロントバンパーやフェンダーなどは一目瞭然だが、ルーフとフロントドア以外のボディパネルには特別なデザインが与えられ、サスペンションも大幅に見直しされている。ちなみに、ジャガー車にミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2が装着されるのは、今回が初めて。
パワーユニットは、JLRの共通ユニットとなる5ℓスーパージャージドV8エンジンがフロントに押し込まれる。SVプロジェクト8では600psと71.2kg-mを発生するように調教され、歴代のジャガー製ロードカーの中で最もパワフルなクルマに仕立てられた。
ダイナミックなエアロボディ・パッケージも、もちろん専用品。300km/hでおよそ122kgのダウンフォースを発生させるという。1万ポンド(150万円)のオプションとなるトラックバックを選択すると、リアシートが降ろされる代わりにロールケージが組み付けられ、4点式ハーネスとカーボンファイバー製のバケットシートが前席に装着される。さらに12kgの軽量化にもつながる。
その本気ぶりを、確かめてみたい。