アウディQ8 50TDIに試乗 英仕様3ℓディーゼル+マイルドハイブリッドから
公開 : 2018.06.28 10:10 更新 : 2018.06.28 14:05
アウディブランドのトップに位置する大型SUVが登場します。スタイリングとパフォーマンス性能では、レンジローバー・スポーツに及ばないものの、高級車としての煮詰め方は充分だとする英国編集部のマット・ソーンダース。南米チリで、ニューモデルの実力を探りました。
もくじ
どんなクルマ?
ー BMW X6へのアウディ流の回答
ー 製造はウルスと同じ工場で
どんな感じ?
ー いつもとは少し異なるデザイン言語
ー アウディならではの上質な車内
ー ラグジュアリーなドライビングフィール
「買い」か?
ー もう一味が足りない
スペック
ー アウディQ8 50TDIクワトロSラインのスペック
どんなクルマ?
BMW X6へのアウディ流の回答
Q8は、BMWがクーペスタイルのSUV、X6をリリースしてから、およそ10年の思考時間を経て示されるアウディ流の回答だ。読者の中には好まないひともいるだろうが、ドイツ製のスポーツ・アクティビティ・クーペの人気はまだ健在。2008年当時を振り返ると、X5よりも実用性の面で若干劣るプレミアムSUVがどれほどの売れるのか、疑問を持つひとも少なくなかった。ただ、賛否あるとは思うが、当時はスタイリングも良いと思ったし、運転も楽しいクルマだとは感じたけれど。
実際は、われわれの予想に反して、かなりの数が売れることになった。なにしろ最初の10年で、BMWは世界的に50万台ものX6を販売している。
Q8は、比較的コンベンショナルなSUVをベースにしていたX6と比較すると、少し別の特徴を備えているといえる。Q7よりもスタイリングはシャープで、実用性の面ではやや劣るものの運転は楽しめそうだ。21世紀になって20年が経とうとする中、アウディのフラッグシップモデルにもなるQ8。拡大するロシアマネーの受け皿としても、アウディの「Q」シリーズは成長を続けている側面もある。
このQ8はフォルクスワーゲン・グループでは6代目のラグジュアリーSUVで、3年目を迎える縦置きエンジンに対応するMLBエボ・プラットフォームがベース。アウディQ7やポルシェ・カイエン、フォルクスワーゲン・トゥアレグなどと同様に、スロヴァキアの首都、ブラチスラヴァで製造される。ホイールベースと車内長はQ7と共有する。
しかし、Q8からは、Q7ほどの衝撃を受けることはあるのだろうか。BMWと同様のチャンスを得られるだろうか。