試乗 トヨタ・カムリ欧州仕様 英国人テスターの評価は?
公開 : 2018.07.18 10:10 更新 : 2021.01.28 17:43
2004年以来欧州での販売が停止されていたカムリがアベンシスに代わって再び導入されることになりました。米国で年間40万台超を売り上げ、世界で最も成功した大型サルーンです。欧州向けはハイブリッドのみが設定され、足回りも専用セッティングとなります。
もくじ
どんなクルマ?
ー アベンシスに代わり欧州へ再導入
ー チーフエンジニア「官能性を追求」
どんな感じ?
ー 内装は改善の余地あり 低速域は好印象
ー 優秀なハイブリッドシステム
「買い」か?
ー 官能性はないが、出来は良い
スペック
ー トヨタ・カムリのスペック
どんなクルマ?
アベンシスに代わり欧州へ再導入
これはロサンゼルス空港からのタクシーでよくあるクルマの欧州仕様だ。トヨタ・カムリは世界でもっとも成功した大型サルーンだろう。英国でも2004年まで販売されていたが、欧州市場がディーゼル化へと傾く中で販売が中止されていたのだ。
今は大型サルーン市場の動きは停滞しており、アベンシスが廃止される代わりにカムリが再び投入されることとなった。欧州向けはハイブリッドのみが設定されている。
このハイブリッドシステムに搭載されるのはストレート・インレットポート付きの2.5ℓ4気筒直噴エンジンだ。トヨタによればこのエンジンの熱効率は41%だという。これは電動モーターの90%超と比べたらゴミのような数字だが、ガソリンエンジンとしては良い方だ。
トヨタのハイブリッドシステムはエンジン、スターターモーター、ドライブモーターを搭載し、それらがプラネタリーギアで接続されて前輪を駆動する。スターター・ジェネレーターが回転差を吸収することにより、車速に関係なくモーターとエンジンの回転数を制御できるのだ。
発想自体は非常に単純だが、それを制御するソフトウエアは非常に複雑だ。トヨタのエンジニアがこれをCVTと呼ばれるのを嫌がるのも頷ける。システム全体の出力は218psだ。燃費は公称21.6km/ℓだが、われわれの試乗でのオンボードコンピュータの数値は15km/ℓ前後であった。