初試乗 アウディTT Sクーペ、マイナーチェンジ 誕生から20年、変わらぬ魅力
公開 : 2018.07.23 10:40
生まれた当時の才能を受け継ぎながら、常に期待通りの完成度を得て来たアウディTT。反面、もう少しドライビング面でのエキサイティングさが欲しくなることにも、変わりはいないようです。TTレースでも有名なマン島で、マイナーチェンジ後の仕上がりを確かめました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 誕生から二十歳を迎えたTT
どんな感じ?
ー 卓越した走行パフォーマンス
ー ドライビング面での変化は小さい
「買い」か?
ー 発売当初から変わらぬTTの魅力
スペック
ー アウディTTSクーペ2.0 TFSIクワトロのスペック
どんなクルマ?
誕生から二十歳を迎えたTT
誕生日おめでとう、アウディTT。2018年で20歳となっても、その若々しさは昔のままだ。アウディにとってアニバーサリーとなるはずだが、お祝いの声はあまり聞こえてこない。アウディの信念としては、過度な振る舞いは許されないのかもしれない。
欧州では999台限定の20周年スペシャルモデルは作られるものの、4年目を迎える3代目TTにアウディがプレゼントしたアップデートは、比較的控えめな内容。若干のメカニカルな部分の変更と、アピアランス周りのリフレッシュに留まった。
それでも、走り好きのエンスージァストにとっては、TT Sの変更は重要なニュースかもしれない。最大出力は、標準装備となる微粒子捕集フィルターの影響で、306psへとわずかに下げられた一方で、最大トルクは約2.0kg-m上乗せされ、40.7kg-mに増強されている。
6速マニュアルはラインナップから落ち、7速のデュアルクラッチATが新しく組み合わされるようになったが、依然2.0ℓのTT Sの加速力は凄まじい。何しろ、0-100km/h加速は4.5秒で、一昔前のアウディR8 V8モデルよりも速いのだ。
磁性流体を封入したダンパー、アウディ・マグネティックライドがTT Sには標準装備となったこともあり、4気筒モデルのフラッグシップとはいえ、価格は4万5000ポンド(657万円)にまで達すると見込まれる。
さらに、ナビゲーションシステムが新しくなり、スマートフォンなどのワイヤレス充電機能も備わったテクノロジーパックも追加。インテリアデザインも新しくなった。
その走りはどう変化したのだろうか。