Dセグメント、どれが魅力? Cクラス/3シリーズ/A4/ジュリアに試乗
公開 : 2018.07.31 19:40
SUVが人気の昨今。ですが、クルマの基本はDセグメントにあり、と考えるかたも多いでしょう。このページでは、メルセデス・ベンツCクラス/アウディA4/BMW 3シリーズ、そしてアルファ・ロメオ・ジュリアを比較し、それぞれの性格をジャッジします。
もくじ
ー Dセグメントが試金石
ー 完成度ではドイツ製4駆
ー BMWのスポーティネスに不満
ー ジュリア・スーパーの評価は?
ー Dセグメント対決を終えて
Dセグメントが試金石
最新のスーパースポーツやSUVの話題が目立つ昨今だが、普段使いの実用性とフォーマルなシルエット、さらにはスポーティなドライビング性能までを幅広く満たしてくれる1台はセダン以外にない。
そしてわが国における使用環境を考えると、セダンの中心に据えられるのはDセグメントのモデルということになる。
今回は各メーカーが最も力を入れて開発しているDセグメントの中から、メルセデス・ベンツCクラス、アウディA4、アルファ・ロメオ・ジュリア、BMW 318iの4台を選び出し、それぞれの魅力と完成度を再確認してみることにした。
テスターはわたし、モータージャーナリストの吉田拓生とAUTOCAR JAPAN編集長の笹本健次が務める。
現在はディーゼルのジャガーXEをアシグルマにしている笹本編集長だが、以前はメルセデスCクラスや190Eといった、W124といったモデルをアシにしてきた。
かくいう吉田もBMW 3シリーズ2台(E30/E46)と190E、W124、ジャガーSタイプ等を乗り継いでいる。Eセグメントにも手は出すが、基本はヨーロッパ製Dセグメントにあり、というカーライフなのである。
「今回はDセグメント4台といっても、試乗車のスペックは各車バラバラなんだよね?」
CクラスはC200の4マティック・アヴァンギャルドなので2ℓ直列4気筒ターボ+4駆で、エアーマティックサスペンションも備えている豪華版。実はCクラスは1.5ℓ3気筒の最新ガソリン・エンジンやクリーンディーゼルが搭載された18年型が発表されたばかりなのだが、納車は秋以降と発表されているので今回は試すことができない。
一方A4は2.0TFSIクワトロ・スポーツで、こちらも2ℓ直4ターボ+4駆とはいえ、FRのイメージが強いCクラスと違いクワトロはアウディのスタンダードモデルのような位置づけとなる。Sラインパッケージによってスポーティな印象で纏められ、さらにオプションのダンピングコントロール付スポーツサスも備えていることからも、Cクラスと同様ハイグレードモデルであることがわかる。
BMW 3シリーズは今年の秋にフルモデルチェンジが控えていると言われており、今回の1.5ℓ3気筒ターボ・エンジンを搭載する318iは熟成なった最終モデルといえる。駆動方式はもちろんFRの2駆で、Mのサスペンションを装備していないのでピュアな走りが楽しめるはずだ。
昨年デビューしたばかり、今回のDセグメント4台の中では最も新しいジュリアはベーシックグレードのひとつ上に位置するスーパーである。2ℓ4気筒ターボ+8ATという最新のスペックを得たことよりも、アルファとして久方ぶりのエンジン縦置きFRレイアウトであることに注目が集まっている1台である。
「じゃあ2台ずつに分けるとしたら4駆と2駆ということになるね。まずはCクラスとA4を試乗してみることにしよう」