三菱アウトランダーPHEV 2018年型に試乗 ほぼEV、現実的に未来しめす

公開 : 2018.09.10 18:10  更新 : 2018.09.11 13:08

三菱アウトランダーPHEVは、大ぶろしきを広げません。決して、ひと目を引く類ではないかもしれないけれど、地道に、着実にクルマの「未来にあるべき姿」を提示しました。技術はむろん、そこに一辺倒にならずに「質感」を追求したことも、功を奏したようです。

もくじ

どんなクルマ?
EVにもっとも近いハイブリッド車

どんな感じ?
すべては「質感」のために
いつエンジンは目を覚ます?

「買い」か?
未来を現実的に感じられる

スペック
アウトランダーPHEV G プレミアム・パッケージのスペック

どんなクルマ?

EVにもっとも近いハイブリッド車

アウトランダーPHEVは電気自動車に最も近いハイブリッド車(HV)である。

航続距離問題を解決するために発電機を搭載した電気自動車(EV)をレンジエクステンダーと呼ぶが、コンセプトはレンジエクステンダーと一般的HVとの中間に位置する。

同車が採用するHVシステムはエンジンにより発電し、その電力で走行用モーターへの駆動もしくは走行用バッテリーの充電を行う。このシステムはシリーズ方式と呼ばれ、HVでは古典的なタイプだ。

エンジンで発電して電動モーターで駆動するだけでは、単なるシリーズHVだが、アウトランダーPHEVは急速充電にも対応した外部充電(プラグイン)機構を備え、搭載している走行用バッテリーもHVでは最大級である。

「バッテリーに蓄えた電力で走る」は同車のコンセプトのひとつであり、そこがレンジエクステンダー的なキャラあるいは走行性能に繋がる。

また、シリーズ方式はEV同様に巡航速度が高まるほどに効率(燃費/航続距離)が低下する傾向にあるが、その短所を払拭するためアウトランダーPHEVは高速巡航時のみエンジン直結駆動機構を備えている。つまり高速巡航ではパラレル方式となるわけだ。

こういった構成は登場以来変わっていないが、このマイナーチェンジではさらに電気自動車度を高める改良が加えられた。パワートレインの改良が主になるが、電動走行での要点となる静粛性向上やプレミアム感を高めるための車体改良など総合的なバージョンアップが施されている。

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