ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ 試乗 900台限定 自動車工学の賜物
公開 : 2018.09.26 10:40 更新 : 2018.09.26 11:20
ライバルが時代の流れとともに牙を抜かれていく中で、自然吸気V12エンジンを守り続けているランボルギーニ。未来に逆行するとも思えるようなエンジンは、それだけでもプレミアムな存在といえるでしょう。ポルトガルのエストリル・サーキットで、復活したSVJ:スーパーヴェローチェ「イオタ」を試しました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 貴重な自然吸気のV型12気筒
ー 自動車工学の賜物
どんな感じ?
ー タイヤへ伝わる途方もないトルク
ー ステアリングを切った分だけグイグイ曲る
「買い」か?
ー もどかしい最高峰
スペック
ー ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJのスペック
どんなクルマ?
貴重な自然吸気のV型12気筒
わたしの目の前を、数台のランボルギーニ・アヴェンタドールSVJが走り去っていく。ポルトガルのエストリル・サーキットに伸びる、1kmほどのメインストレートを駆け下りていくクルマからは、サーキットでの走行会よりもレーシーなサウンドが響き渡る。
今のご時世、大きな自然吸気のV型12気筒エンジンをクルマの中央に搭載したクルマは、非常に希少な存在。まるで戦闘機のようなアヴェンタドールの遠吠えが、その残り少ないエンジンの存在を主張してくる。確かにフェラーリも自然吸気のV12を製造しているし、アストン マーティンも搭載しているが、このクルマとは味付けがだいぶ違う。
かたやスーパーGT的な成り立ちなのに対して、ランボルギーニはスーパースポーツカー。スーパーカーという意味では同じかもしれないが、後に続く言葉でかなり性格が異なる。アヴェンタドールのミドシップレイアウトは、フロントにマウントされた場合よりも排気管の長さが短くなるから、発するエグゾーストノートも大きくなる。スタイリングに負けない排気音は、必然でもあるのだ。
現代のランボルギーニ・オーナーの乗り方についても触れておきたい。サーキット走行を実際に楽しんでいるのは、わずか5%とのこと。残念な数字ではないだろか。ニュルブルクリンクを6分44秒97で走るという、マンネリ感もあるファステストラップ競争の結果を知るより、サーキットを自ら実際に走った方が、いかにこのクルマがいかに速いのか、体験できるはずなのだが。