試乗 レクサスES300h カムリとの価格差/「ミラーレス」を評価
公開 : 2018.11.27 10:10
レクサスES300hを試乗しました。デジタルアウターミラーの「バージョンL」、スポーティな「Fスポーツ」を乗り比べて評価します。写真45枚とあわせてご覧ください。
もくじ
どんなクルマ?
ー ホイールベース カムリ+45mm
どんな感じ?
ー 後席/内装の作り込み
ー Lは穏やか Fスポーツは?
ー リズム良く走れる その秘密
「買い」か?
ー 電子ドアミラー/カムリとの差額
スペック
ー レクサスES300hのスペック
どんなクルマ?
ホイールベース カムリ+45mm
レクサスでは国内初お目見えとなるが、2006年まではウィンダムの車名で国内展開。しかし、国内向けレクサス車にESはラインナップされず、12年の時を経ての再デビューとなった。初代からハードウェア面ではカムリと姉妹車の関係にあり、7代目となる新型車でもそういった関係性は踏襲されている。
ただし、化粧直ししたカムリと捉えるのはあまりにも短絡的だ。例えば車体設計の基本となるホイールベースはESが45mm長く、同等装備仕様の車重はざっくりとした計算では70kg以上重い。ホイールベース長の車重への影響も大きいが、シート重量など艤装関連の重量差も馬鹿にならない。また、同様の骨格設計ながら溶接や接着剤使用等の製造工程、遮音防振設計もレクサス基準に変更されている。
なお、パワートレインもカムリと同型のハイブリッド専用2.5ℓを核としたシステムで、レクサスでの呼称は異なるが要するにTHS IIである。これも制御特性はカムリの改良型ではなく、レクサス向けに独自設計としている。燃費はセールスポイントのひとつだが、開発では走りの質感が重視されている。
レクサスラインナップの中でのESの特徴は快適性と居住性にある。FF版LSと言っては大袈裟だが、快適性と居住性ではLSに次ぐポジションと考えていいだろう。
このコンセプトは新型にも引き継がれているが、もうひとつレクサスのブランドコンセプトとなるダイナミズムあるいはファントゥドライブを新たな魅力として付加した。スポーティ仕様の「Fスポーツ(写真赤)」の設定がそれに当たる。Fスポーツはリニアソレノイドバルブ式可変ダンパーを用いた電子制御サスのAVSを採用し操安性の向上を図ったモデルである。