ロードテスト トヨタ・ヤリス(ヴィッツ)GRMN ★★★★★★★☆☆☆
公開 : 2018.12.31 11:40 更新 : 2021.03.05 18:46
目立った特徴のなかったトヨタ・ヤリス(ヴィッツ)が、スーパーチャージャーで武装し、挑戦的な姿に変身したのが、ヤリス(ヴィッツ)GRMN。WRCで活躍する姿を重ね合わせた、トヨタとしては久々のホットハッチの仕上がりは、欧州ブランドのライバルを超える仕上がりなのか、確かめてみましょう。
もくじ
ーはじめに
ー意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
ー内装 ★★★★★★☆☆☆☆
ー走り ★★★★★★★★☆☆
ー使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
ー乗り味 ★★★★★★☆☆☆☆
ー購入と維持 ★★★★☆☆☆☆☆☆
ースペック
ー結論 ★★★★★★★☆☆☆
はじめに
トヨタのGAZOO(ガズー)レーシングが、ニュルブルクリンクを制するために、チューニングを施したクルマ。今回ロードテストで評価する、トヨタ・ヤリス(ヴィッツ)のテールゲートにあしらわれた赤と黒のイニシャルは、それを意味している。英国人にとっては、少し発音しにくい文字の並びだけれど、何度か口にすれば、すぐに慣れる。果たして、このエンブレムに相応しい仕上がりなのだろうか。
モータースポーツのファンなら、トヨタ・GAZOOレーシングの名前は何度か聞いたことがあるだろう。そもそもは、トヨタ・レーシングやレクサス・レーシングなどと並ぶ、トヨタ自らが運営するレーシングチームのひとつに過ぎなかった。GAZOOレーシングのデビューは、2007年のニュルブルクリンク24時間レースに出場した、2台のアルテッツァだった。
その後レーシングチームが統合することで、今のトヨタGAZOOレーシングがかたち作られ、世界耐久選手権(WEC)や世界ラリー選手権(WRC)などに参戦することとなる。トヨタのレーシングチームの再編成は、将来的な自動車開発において、モータースポーツとの関係性を深めたいという思いの現れだといえる。腕利きのドライバーやエンスージャストにとっては喜ばしい、良い流れだ。
この4文字のアルファベットの選択が正しいかどうかは別として、ドライバーへのエキサイトメントやエンターテインメントといったワードからはやや縁遠いトヨタにとって、このヤリスGRMNはかなり真剣な1台になっている。トヨタがホットハッチの世界に復活すると同時に、WRCで活躍するヤリス(写真)と控えめな市販版ヤリスとを、イメージ的に結びつける架け橋でもある。
GRMNのエンブレムを付けたクルマは欧州では初めてでもあり、パフォーマンスを高めたヤリスは限定生産。開発はもちろん、その名の通りニュルブルクリンクで行われた。2018年のジュネーブ・モーターショーでも注目を集めた、GRスープラ・レーシングコンセプトの仕上がりを占う上でも、ヤリスGRMNへの期待は高まる。
トヨタ流ハードコアを、確かめてみよう。