長期テスト マクラーレン570GT(最終回) 素晴らしいグランドツアラー
公開 : 2019.01.16 10:50
マクラーレン570GTの長期テストも今回で最後となります。マクラーレンでもっとも実用性に優れた初のグランドツアラーたる570GTと過ごした1万3000kmと6カ月で、すっかりテスターはこのクルマに魅了されたようです。最終回ではその魅力の秘密に改めて迫ります。
もくじ
ー ハイライトはウェールズへの週末旅行
ー 素晴らしい走り サウンドには不満
ー 好意的な眼差し インテリアは要改善
ー それでも選ぶのはこのクルマ
ー 気に入っている点/気に入らない点
ー テストデータ
ハイライトはウェールズへの週末旅行
570GTのドライビングは素晴らしいが、このクルマに不満が無いわけではない。
時にノーズリフトに手こずり、カーボンファイバー製タブの影響か、デジタルラジオの受信感度は悪く、集中ドアロックは時々おかしな動きを見せる。このクルマが掲げるプライスタグと、マクラーレン随一の実用性を誇るモデルだということを考えるとなおさら残念だ。
それでも、320km/h以上の最高速を誇るマクラーレンと過ごした、約1万3000kmと6カ月はおおむね素晴らしいものだった。
例えわずか数週間だったとしても、18万ポンドもするスーパーカーを毎日運転する機会があれば、誰も同情などしないだろう(前任者はこのクルマのキーを残して新たな人生へと踏み出していった)。
それでも、ピンチヒッターとしてこのスーパーカーを担当し、マクラーレン初のグランドツーリング・スポーツカーに魅了されたわたしとしては、非常に心残りだっただろうと言わざるを得ない。
われわれに与えられた走行距離を残したままマクラーレンへと車両を戻すことになったが、やりたいことはまだまだあった。もっと時間があったなら、初めて4万8280kmを走破した570GTとして、発売直後にもかかわらず、マクラーレンはこのクルマの売却に苦労したに違いない。
共に過ごした時間はわずか数週間と短かったものの、そのハイライトはウェールズへのドライブであり、このウィークエンドトリップで570GTは能力の高さを見せつけてくれた。