試乗 ホンダCR-V 完成度の高いハイブリッド 穏やかで紳士的な走り
公開 : 2019.02.14 10:50 更新 : 2019.02.14 11:28
SUVのハイブリッドと聞くと、今ひとつ面白みにかけるクルマ、という印象もありますが、新しいホンダCR-Vは一味違うようです。快適で洗練性も高く、車内空間も広々。高めの価格がネックながら、不足のない走行性能と操縦性を獲得していると、英国編集部は評価しています。
もくじ
どんなクルマ?
ー CR-V初ながら完成度の高いハイブリッド
どんな感じ?
ー 標準のガソリンモデルより優れた走り
ー 主役は183psの電動モーター
ー ターゲット好みの安定志向ハンドリング
「買い」か?
ー 説得力は高くても、安くはない価格
スペック
ー ホンダCR-VハイブリッドAWD EXのスペック
どんなクルマ?
CR-V初ながら完成度の高いハイブリッド
CR-Vとしては初めて、5代目でハイブリッドを採用したが、ひとつの高みに到達した印象だ。SUVとしては、極めて知的で実用性にも優れ、ボディサイズも大きくなった。しかし、高くなった価格に見合った合理的な選択かどうかはわからないし、最新のハイブリッドによって、本格的なSUVになったとも、楽しさが減ったともいえないことは事実だろう。
クルマとしては非常に落ち着いた性格で、ドライビングを楽しめる種類のものではないことも、基本的には変わりはない。このクルマよりもスポーティさで劣るクルマを、現代の数え切れないほどある乗用車の中で見つけることは難しいかもしれない。
例えば、CR-Vハイブリッドにはエンジンと2基のモーターが組み合わされたパワートレインを採用しているが、ホンダは総合での最大トルクを何kg-mなのか明示していないことも、それを表している。エンジンは2.0ℓの4気筒ガソリンで、単体では145psを発生するが、主要なドライブモードではモーターが183psを発生するそうだ。だが、最大トルクが明らかでないということは、ターゲット層はその情報に興味が無いという裏付けでもある。全員がそうだとは思わないが、残念なことだ。
一方で、CR-Vに搭載されているマルチモード・ハイブリッド・システム「スポーツハイブリッド i-MMD」はなかなか面白い。従来のホンダのハイブリッドは、エンジンとモーターがトランスミッションを共有するように並列に並んでいたが、今回はエンジンと電動モーターが直列に並んでいる。しかも、プラネタリーギアで構成される機械式CVTのようなトランスミッションも搭載していない。どんな走りなのか、興味が沸くところだ。