初試乗 マイルドハイブリッドのGLC 「GLC300 4マティック・プロトタイプ」
公開 : 2019.02.28 17:10 更新 : 2019.02.28 23:21
フェイスリフトを受けたGLCにマイルドハイブリッド・バージョンが追加されました。加えて雪道でも爽快に走り回れるよう、四輪駆動システムにも手が加えられています。まだプロトタイプながら、クラスの中での存在感を一層高めたといえるでしょう。
もくじ
どんなクルマ?
ー 四輪駆動システムをアップデート
どんな感じ?
ー シャシー周りをファインチューニング
ー MBUXオペレーティング・システムを採用
ー マイルドハイブリッドなら燃費を約15%向上
「買い」か?
ー 補強されたGLCの存在感や優位性
スペック
ー メルセデス・ベンツGLC300 4Matic EQブーストのスペック
どんなクルマ?
四輪駆動システムをアップデート
当初、試乗ツアーは予定通りにスタートした。早朝に出発したわれわれは、北極圏が目前に迫るスウェーデンのアルビッツヤウル周辺の雪道を、新しいGLCのプロトタイプで数時間ドライブできた。ここはメルセデス・ベンツが冬の期間、走行テストを主に行っているエリアで、気温は冬の季節なら終日氷点下となる日も多い。
しかししばらくすると、ぱらついていた雪は気温の上昇とともに雨に変わり、GLCを走らせていた路面は、水の浮いた透明な氷で一面が覆われてしまった。コンディションは雪道以上に危険なものになってしまったのだ。
そもそもメルセデス・ベンツは、フェイスリフトを加えたSUV、GLCの四輪駆動システムにも手を加えており、トラクション性能の向上をこの場で披露する予定だった。3月のスイス・ジュネーブモーターショーに先駆けて。しかし、今回の記者向けの試乗会を仕切っていたピーター・コルプも、冬の気まぐれた気象変化を予想していなかったのだろう。「わたしたちは何年もここでテストを重ねていますが、この既設に雨が降るなんて、かなり珍しいことです」と残念そうに話していた。
だがこの不利な条件にも関わらず、登り坂でのグリップは効かなかったものの、新しいGLCは素晴らしかった。スパイクタイヤを装備していなかったが、四輪へパワーを的確に巧妙に伝達するシステムのおかげで、クルマは前進を続ける。最新の四輪駆動システムと電子制御システムをもってしなければ、恐らく今回のように走ることはできなかっただろう。