フィエスタSTでいくフォードゆかりの地 コルティナ

公開 : 2019.05.22 17:10

フォードはニューモデルにコルティナ・ダンペッツォからとった名前を冠しました。当時このボブスレーコースでF1のチャンピオンドライバーによるレースが行われるとは誰も思わなかったでしょう。それから55年の時を経て、フィエスタSTで現地を巡ります。

もくじ

ジム・クラークたちが行った無謀な挑戦の地
オリンピックも行われたボブスレーコース
まさに死の壁 致命的な事故も
クラシックカーのラリーも
フィエスタSTの見事な走り
雪に包まれた過酷なコース
荘厳な風景
素晴らしいコース
番外編:クレイジーなドライバーたち

ジム・クラークたちが行った無謀な挑戦の地

元世界チャンピオンのジム・クラークはフォード・コルティナについて、これまで乗った中で最もエキサイティングなクルマだったと語る。彼の言葉を引用しよう。「もし疑うなら、覚悟してイタリアにきてみるといい。ただし医者を用意することをおすすめする」

1964年12月に行われた無謀な挑戦から55年の時を経て、われわれは現在フォードが誇る輝かしいモデルのひとつであるフォード・フィエスタSTで再びこの地を訪れた。

イタリア・トレビス空港で夜間に受け取った待望のSTで、空いているアウトストラーダ(イタリアの高速道路)をひとっ走りし、それからドロミーティ・アルプスを登ってコルティナ・ダンペッツォのシックなスキーリゾートへと向かう。1956年冬季オリンピックの開催地としても知られている場所だ。

暗がりの中に広がる絶景には、一種の興奮が感じられる。われわれは街のランドマークである鐘楼のそばのホテルで、日の出を今か今かと待ち望んでいた。
翌日予定通りに向かうと、漂う霧の先にはアンペッツォバレーを囲む石灰岩の絶壁が広がり、かろうじて1月の雪で覆われつつも狂ったようにゴツゴツした岩肌を晒している。

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