初試乗 アルピナB4 S エディション99 452ps F32型ラストのスペシャル・クーペ
公開 : 2019.06.03 10:10
間もなく発売が開始される新しいBMW 3シリーズに合わせて、現行のアルピナB4 Sビターボに最後の特別仕様車が登場。アルピナ史上前例がないほどの優れた運動神経を備えていつつ、購入できるのはたった99名のラッキーなドライバーです。
もくじ
どんなクルマ?
ー F32ベースの最後の限定モデル
ー チタン製エグゾーストにチンスポイラーのALPINAロゴ
どんな感じ?
ー パワーアップもB4 Sビターボのバランスはそのまま
ー ステアリングの剛性感や質感がさらに向上
ー 極めて深遠なエディション99の安定性
「買い」か?
ー 99名のオーナーが羨ましい
スペック
ー アルピナB4 S エディション99のスペック
どんなクルマ?
F32ベースの最後の限定モデル
F32型と呼ばれるBMW 3シリーズがベースとなるB4 Sビターボに、最後のスペシャルモデル、エディション99が登場した。BMW M4でいうところの、CSに値するクルマだと考えると良いだろう。
しかしBMWと異なり、生産台数は極めて限られている。アナウンスによれば99台が作られることになっているが、既にその大部分は売約済みだという。またボディカラーはつや消しのグレーかファイアオレンジが多いらしい。オレンジ色のクルマは、かつてアルピナがチューニングしニキ・ラウダがドライブした、グループ2に出場していた3.0CSLを想起させる。
価格は7万3100ポンド(1059万円)となっている。たとえメカニカルな部分で標準のB4 Sと大きな違いはなく、上乗せになった価格を支払ったとしても、ドライバーは失望することはないと思う。それほどの仕上がりだ。
搭載されるのは、原型はBMW製のN55と呼ばれる3.0ℓ直列6気筒エンジンだが、より高速で回転する2基のターボを取り付けるために、アルミニウム製のブロックは専用設計となっている。インタークーラーの容量も大型化され、オイルクーラーとラジエターも強化してある。
エディション99のためにエンジン・ソフトウエアも書き換えられた。最高出力は440psから452psへと増強され、最大トルクも67.0kg-mから69.2kg-mへと太くなっている。かなりのハイパワーだといえ、中回転域での圧倒的なパフォーマンスを約束してくれる。