エントリーグレードに試乗 アルピーヌA110ピュア 幸福度はトップクラス
公開 : 2019.06.14 10:10 更新 : 2021.05.13 12:00
エントリーグレードとなるアルピーヌA110の「ピュア」に試乗した英国編集部。クルマの構成自体だけ見ると、上級グレードと大きな差はありません。素のアルピーヌでも、ドライバーズカーと呼ぶにふさわしい卓越した完成度を得ていると、高い評価を得ています。
もくじ
どんなクルマ?
ー 素性が優れているほどわかる純粋な仕様の良さ
ー 装備の面での差は大きくはない
どんな感じ?
ー 良質なサスペンションと軽量なボディの融合
ー 高速道路での長距離運転も安楽
「買い」か?
ー エントリーグレードでも変わらない幸福度
スペック
ー アルピーヌA110ピュアのスペック
どんなクルマ?
素性が優れているほどわかる純粋な仕様の良さ
復活したフレンチ・スポーツカー、アルピーヌA110の中でも素のグレードとなるのが「ピュア」。しかし、ベースグレードだからといって、侮るなかれ。サラブレッドのような優れたパフォーマンスを本来備えているモデルの場合、最も純粋な仕様こそ甘美な仕上がりを得ていることを、ご存知の読者も多いだろう。素性の良いポルシェ911などはその好例だ。
その法則は、アルピーヌA110にも当てはまる。1991年のA610以来となるアルピーヌ製のスポーツカーだが、そのレシピを見るだけでも既にその完成度は期待できるものだった。96%がアルミニウム製となる軽量なボディ構造やミドシップ・レイアウト、ダブルウィッシュボーンなどを備え、登場と同時に比較的手頃な価格帯のスポーツカー・セグメントに強烈なインパクトを与えた。
クルマを子細に評価するロードテストにおいても、BMW M2やポルシェ718ケイマンGTなどを差し置いて、アルピーヌA110は満点の結果を残している。2019年、全く新しく生まれ変わったトヨタGRスープラに期待がかかるところだが、初試乗の段階での印象は、満点を獲得するには難しいものだった。ちなみに、BMW製のハードウエアを内に秘めたスープラのロードテストも間もなく行う予定なので、ご期待いただきたい。