初試乗 ホンダEプロトタイプ 電動化の新しい波 都市部に絞ったパッケージング
公開 : 2019.07.04 10:10 更新 : 2019.07.04 12:14
ホンダの新しいEV、ホンダEは、ちょうど良いサイズ感と活発なパフォーマンス、ドライビングファンを兼ね備え、モデルレンジを超えた魅力を持っていると評価した英国編集部。高めの価格設定でターゲット層も明確です。このままのカタチや航続距離での量産化となるのでしょうか。
もくじ
ー 割高でもアイフォーンを選択する理由
ー 航続距離200kmでも満足できるユーザーのため
ー ハイテクを身近にさせるノスタルジア
ー 目指したのはDセグメント並みの快適な乗り心地
ー 都市部で活きる機敏なハンドリング
ー ホンダEプロトタイプのキーポイントと次の展開
割高でもアイフォーンを選択する理由
アップル社のアイフォーンを購入する際、読者は何を期待してお金を払っているだろうか。ライバル機種を上回るスタイリッシュなデザインとカッティングエッジな技術? 優れたインターフェイスと汎用性? あるいはアップルというブランドに対して? ライバル機種なら、技術的に同等以上の機能を搭載しながら、アイフォーンより安価に購入することもできるのだ。
なぜこんな質問をしたのかというと、ホンダの新しいEVは、アップル社のアイフォーンに近いプロダクトを目指しているため。それを象徴するものとして、上層部は極めて簡潔な名前「E」を与えた。そしてプレミアム性を持たせた価格、3万ポンド(435万円)にも納得してもらえると考えている。アイフォーンのように、ホンダは優れたデザインと高い実用性を兼ね備えていることをアピールする。
約95%が生産モデルと同じ内容を備えているという、Eプロトタイプが発表されたのは、今年の3月に開催されたジュネーブ自動車ショー。少なくともAUTOCARのサイトアクセス統計をみる限り、このホンダEは今のところ既に高い注目を得ているようだ。極めてスタイリッシュなエクステリアデザインは好意的に受け止められている。高い注目度に関しては、2017年のアーバンEVコンセプト発表時から、変わらない流れではあった。
ホンダEの素晴らしいエクステリアデザインは写真のとおりだが、スペックシートをみると、どうも腑に落ちないところがある。実際の内容以上の価格をクルマにつけようとしているのではないか、という疑念が湧いてしまう。そこで冒頭の質問へとつながる。