【周囲からもらう様々な反応】スズキ・ジムニー・シエラ(6) 長期テスト
公開 : 2020.05.02 11:50
気取らない小さな4WDは、短距離でも走りたくなる愛らしさ。この気持ちは長期間変わらないのでしょうか。最新のジムニーは、先代モデルに並ぶ実力と魅力を備えているのか、長期テストで確認します。
積算1万9690km 不審な男性に観察される
ある日、ガソリンスタンドで給油した後、少しクルマから離れて戻ってみると、見知らぬ男性がゆっくりとスズキ・ジムニー・シエラの周りを歩いていることに気がついた。つぶさに観察するように。
不審な目で彼を見ると、はっとした様子。「ジムニー・シエラがどんなクルマなのか、見たかっただけです」 と話してくれ、安心した。
そんな彼が乗っているクルマを見て、ジムニーの個性的な魅力に興味を持ったのだろうな、と思った。一昔前のクロスオーバーSUV、ダッジ・キャリバーだった。
筆者はいろいろなクルマに試乗しているが、このような反応があるのは、ジムニーだけだ。
積算1万9796km 褒めにくいCO2の排出量と燃費
ジムニー・シエラは堅牢だし、補修用の部品などの価格も安い。だが、ランニングコストで選ぶドライバーは少ないだろう。
長期テストで乗っているジムニー・シエラはマニュアル車。CO2の排出量は154g/kmもあり、小さく軽量なクルマとしては、優れているとはいえない数字だ。
一方で、メーカーが掲げる11.4km/Lという燃費は、少し控えめなようでもある。前輪駆動の状態でロンドンの街なかを走っている限り、長期テスト車の平均燃費は13.9km/Lとなっているのだから。
積算1万9843km もう少しのパワーとスピーカー
読者がジムニー・シエラのオーナーなら、どんなカスタマイズや変更を加えるだろうか。読者の1人は、絶対に必要ではないものの、もう少しパワーがあれば良いと連絡をくれた。わたしも同意する。
また彼は、荷室用のアンチスリップ・マットを購入し、荷物が滑らないようにしているそうだ。基本的にジムニー・シエラを2人乗りでしか使用しないという。実際、多くの人が2人乗りのクルマとして利用していると思う。
リアにはスピーカーを追加して、運転を楽しんでいるとのこと。「年齢を重ね、耳が遠くなってきたドライバーにとって、2つのドアスピーカーだけでは役不足です」
ちなみに長期テストで乗っているジムニー・シエラの英国版上位グレード、SZ5には、リアスピーカー用のコネクターが既に用意されている。想定済みなのかもしれない。
テストデータ
テスト車について
モデル名:スズキ・ジムニー(シエラ)1.5 SZ5 オールグリップ(英国仕様)
新車価格:1万8499ポンド(259万円)
テスト車の価格:1万9149ポンド(268万円)
テストの記録
燃費:13.4km/L
故障:なし
出費:なし