【見た目は初代より好き】日産ジューク(2) ロックダウン前の外出 長期テスト
公開 : 2020.05.17 11:50
日本でもヒットした初代日産ジュークですが、欧州では新しい2代目が登場しています。人気のコンパクト・クロスオーバー市場の中で、日産ジュークだけの個性とは何なのか、長期テストで確認していきます。
積算6028km 外出できるうちに犬を連れて郊外へ
この記事を執筆時、英国では数日後に外出制限がかけられるタイミングにある。人との距離を一定に保つ、ソーシャルディスタンスという言葉も一般化してきた。1カ月前、誰がこんなことを予想しただろうか。
そこで筆者はパートナーと、郊外の散歩に出かけることにした。犬のスタンを連れて、ジュークに乗って。
出発前は、きっと長期テストのレポートにピッタリの写真を撮れると考えていた。けれどラブラドールのスタンにすっかり気を取られて、写真のことは忘れてしまった。
少なくとも、190cm近い身長のパートナーと出かけたことで、新しいジュークの車内が先代より広いことは確かめられた。撮れた写真は、スタンが汚した助手席の足元と、散歩した草地の様子くらい。あしからず。
それ以来、ジュークは基本的に家の外に停まったまま。じっくり2代目ジュークを観察する良い機会ではある。
筆者は、大胆なデザインのクルマが好みではないから、個人的にジュークを選ぶことはないかもしれない。だが、初代ジュークを進化させたスタイリングにも関わらず、かなり見た目は良いと感じている。
赤と黒のツートンカラーは、太陽光の下ではその良さを引き立てている。もし白いボディだったら、同じような感じ方をしただろうか。
わたしの母も堅実派。オペル・アストラとフォルクスワーゲン・ゴルフ、Tロックを乗り継いでいる。その母も、新しいジュークは先代ほど悪くはない、と話していた。良いと感じているのは筆者だけではないようだ。
静寂な車内と低回転域で細いトルク
荷室容量は、一回りサイズが大きい、新しい日産キャシュカイ(デュアリス)より8L小さいだけ。リアシートの膝周りは58mm広がっている。以前のジューク・オーナーだけでなく、多くの人へ訴求力があるといえるだろう。
日産によれば、2代目ジュークを購入した人のうち、30%ほどが先代ジュークからの乗り換え。52%は、別の日産車に乗っていた人だという。つまり他のモデルから乗り換えたいと考えるほど、利便性は高いということでもある。
新型コロナウイルスが猛威を振るう直前、ジュークで高速道路をいくらか走った。116psを発生する1.0L 3気筒ターボエンジンは、あらゆる条件で充分な仕事をしてくれた。
唯一気になったのが、低回転域でのトルクの細さ。何度かエンストしてしまった。
静寂性は予想以上に優れている。長期テスト車はマニュアルだが、6速に入れていると思っていたら、4速のままだったことがあるほど。
ジュークが持つ癖にも慣れてきた。後日触れたいと思う。これまでのところ、市街地走行も郊外への長距離ドライブも、良い相棒だと感じている。