ニュルブルクリンクFF最速をマークしたメガーヌR.S.275トロフィーR発売
公開 : 2014.06.17 22:40 更新 : 2021.03.05 21:35
ルノーはメガーヌR.S.275トロフィーRで、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェのFF一般車のタイムの新記録をマークした。このメガーヌR.S.275トロフィーRは、メガーヌR.S.275に搭載されるのと同じ275ps、36.8kg-mを発揮する2.0ℓターボ・ユニットを搭載するが、その車重は1381kgのベース・モデルに対して100kgほどダイエットされ、更にシャシーも強化されたモデルだ。
ルノースポーツのテクノロジーズ・テスト・ドライバーであるローラン・ホーガンのドライブによって5月15日の早朝に成し遂げられたタイムは、3月にセアト・レオン・クプラ280によって更新されていた7分58秒4を上回る7分54秒3というものだった。
メガーヌR.S.275トロフィーRは、カップ・シャシーとリミテッド・スリップ・デフを持ち、ダンパーにはオーリンのロード&トラックが、そしてアレヴァードのコンポジット・サスペンション・スプリングが装備される。このダンパーは、フロントが20段階、リアが30段階に調整が可能。また、その車高は、スプリングの調整によって変更できる。
ちなみに、そのサーキットにどんなセッティングがベストであるかわからない場合は、ウェブサイトで最適なセッティングを見ることができるという。
ルノースポーツのエンジニアは、18kgの軽量化のために、大部分の防音材を削除した。また、リア・シートも外され、20kgの軽量化を果たした上に、クロス・スロラット・バーがそこに装備される。また、ラジオやエアコンを取り外すことによっても10kgほど軽くなっている。
部分的にポリカーボネイト樹脂が使われる本革とアルカンタラ製のレカロのバケット・シートもノーマルよりも22kgほど軽い。
チタン製のアクラポヴィック・エグゾーストとカーボンファイバー・テール・パイプは4kgの軽量化に寄与し、さらにリアのワイパーも外されるという徹底ぶりだ。
タイヤはミシュランのパイロット・スポーツカップ2で、ホイールはスピードライン製の19インチだ。このタイヤとホイールのセットも通常のR.S.275よりもバネ下重量が5kgほど減らされている。
このメガーヌR.S.275トロフィーRには、ニュルブルクリンクでレコードを出したモデルと同じ仕様にするためのオプションも設定される。これは、φ340からφ350に大型化されるとともに、アルミニウム製のボウルを持つブレーキで、動作温度が10°低くなり、バネ下重量も3kg軽くなるという。
もうひとつのオプションは、標準のバッテリーの代わりに用意されるリチウム・イオン・バッテリーで、これは重量を16kg減らすこととなる。
また、このハイ・パフォーマンス・ブレーキ・キット、リチウム・イオン・バッテリーのほか、サベルト製のシート・ベルト、4つのスペア・ホイールカバーなどがセットになったものが、ニュルブルクリンク・パックとして用意されるという。
価格は£36,430(630万円)で、デリバリーは11月から。限定生産となる予定で、そのうち30台は英国向けだ。
このメガーヌR.S.275トロフィーRは、6月27日のグッドウッド・スピード・オブ・フェスティバルで正式にデビューを果す。