あぁ、近未来。Uberがエレクトリック・フライングカーを計画中
公開 : 2016.11.01 04:35 更新 : 2021.03.05 21:05
カーシェアリング大手のUber(ウーバー)が、エレクトリック・フライングカーの計画を進めている。今後10年をめどに空路を利用したタクシーを提供することで、交通量や排出ガスの削減、通勤時間の短縮化を目指すという。
このフライングカーは、垂直離着陸が可能なエアークラフトでVTOLと呼ばれる(Vertical Take-off and Landing)ものだ。
Uberはこのシステムが「都市部と郊外をつなぎ、さらには都市の内部で、迅速に安全に人々を送迎する」としている。既存の交通インフラがサービスしていない混雑した市街地において、日常的な長距離移動を行うのがこのエアークラフトの最初のタスクとなるようだ。
安全性はクルマの2倍
エレクトリック・エアークラフトは、ヘリコプターよりも静かで、安価なうえ、環境性能にも優れている。さらに最終的には自動運転を取り入れることで、オペレーターのミスを劇的に減らし、高い安全性を提供できるという。
また、電気による推進力(DEP)と自動運転の採用により、安全性はクルマの2倍になるとしている。固定式のウイングを持つVTOLなら、ヘリコプターのような大きなローターが不要となり、高い環境性能も実現するという。
Uberは、「現在までいかなる自動車メーカーも、DEPを採用した商用エアークラフトに手を出していません。それこそがリスクなのです」とコメントしている。
実現までの道のりは、エアークラフトのコンセプトづくりにはじまり、電気による空路輸送に耐えるバッテリー技術、交通管制の枠組みなど、課題は多い。
とくにVTOLの運用開始を進めるためには、操作性の問題、つまり着陸操作を安全にするための充分な敷地の確保が問題となる。