「クジラクラウン」が、四半世紀ぶりに公道復帰 長い眠りのワケは?
公開 : 2017.03.05 07:30 更新 : 2021.01.28 17:04
イギリスで四半世紀ぶりに ‘クジラクラウン’ が公道復帰するという情報を手にした。なぜ、長きにわたり「長い眠り」についていたのか? 肝心なコンディションは?
‘クジラクラウン’ という愛称で親しまれた1972年型トヨタ・クラウン。
2600ccのエンジンにオートマティックを組みあわせ、保管から公道復帰するのは実に25年ぶりだという。
‘ランニング・イン(ならし運転という意味)’ という当時モノのディーラー・ステッカーは、街中でゆっくり、ていねいな運転を心がける最高の口実となる。
このクラウンがパーシー・コールのもとへデリバーされたのが1972年、それからサリーヒルズ国立公園(イングランド)のあたりをまったりとしたドライブで過ごしたのち、少々長い眠りにつくこととなる。
コールのもとでずっと大切にされ、彼の死後は息子のもとへ渡った。2016年の10月まで基本的に走ることはなく、ずっと保管され続けた。
クラウンは最初のオーナーの家族から、次のオーナーが発掘するかたちで譲渡されたが、新オーナーは久しぶりに公道復帰させるにあたって、高額な車検費用に悩まされることとなる。
しかし新オーナーのロビン・シェパードは日々の通勤に使うことで、トラブルを洗い出し、ひとつひとつ対処していくこととした。
それはブロー・バルブや、ブレーキ・ライン、エグゾーストなど、多岐にわたる。
なぜこのようなクルマをサルベージすることができたのか?
特筆すべきは、知り合いづてにタスキがパスされたこと。現オーナーのシェパード氏の親友、ニック・ガリックは、最初のオーナーの孫なのである。