フォルクスワーゲン、FCAと提携か? また中国では格安ブランドを開始
公開 : 2017.03.16 10:01 更新 : 2017.06.01 00:26
フォルクスワーゲンのCEO、マティアス・ミュラーは、昨日行われた年次記者会見で、FCAとの提携、そして中国でスタートする格安ブランドについて語った。
FCAとの提携はあるのか?
ミュラーは、フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)とのパートナーシップを築くことについて否定はしなかった。が、その一方で、まだこの件についてFCAのCEOであるセルジオ・マルキオンネと直接の会談は行っていないと話した。
ジュネーブ・モーターショー直前に発表されたPSAによるオペル/ヴォグゾールの買収は、マルキオンネによれば、フォルクスワーゲン・グループに大きな影響をもたらすだろうという。そこで、マルキオンネは、FCAとフォルクスワーゲンが協力することによって、マーケットでのポジションを維持することを提案したという。
「このままでは、われわれの収益とマージンは圧迫されることになります。収益とマージンを現在のレベルで保つ必要があるのです」とマルキオンネ。そのため、彼は環境に優しく技術的にもすぐれたクルマを共同開発することを提案した。
ミュラーは年次記者会見の席上「マルキオンネとこの件に関して接触はしていませんが、現時点で提携について否定するつもりはありません。私は、事業のボリュームだけが唯一のゴールではないと考えています。あらゆる点で成功したメーカーになることが大事だと思います」と述べた。
中国での格安ブランドの行方は?
フォルクスワーゲンが長らく望んでいた中国での格安ブランドは、2018年にスタートする。
中国担当の取締役、ヨキム・ヘイズマンは、「中国のメーカーである第一汽車(FAW)と共同して制作する1号車はSUVになると思います」とコメントした。
エントリー・モデルの価格は、€8,000〜11,000(100万〜135万円)となる予定で、ミッドサイズのSUVをリリースした後に、サルーンとハッチバックも追加されるという。
ヘイズマンは、このクルマがどのようなブランド・ネームを冠してリリースされるかはまだ決定していないが、フォルクスワーゲンというブランドとは別になることは明らかにした。
この格安ブランドは、中国市場がメイン・ターゲットで、インド、ラテン・アメリカ、東欧、バルト、アフリカなどにもその市場を広げていく予定だ。
また、これとは別に、スコダとタタが共同してインド市場専用の自動車を開発する計画も発表された。ミュラーによれば、A0サイズのプラットフォームを持つクルマになるという。